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2009 年度 実績報告書

卵子の遺伝子発現プロファイリング解析に基く抗加齢生殖研究

研究課題

研究課題/領域番号 20591929
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

末岡 浩  慶應義塾大学, 医学部, 准教授 (90162833)

研究分担者 吉村 泰典  慶應義塾大学, 医学部, 教授 (10129736)
橋場 剛士  慶應義塾大学, 医学部, 助教 (60245553)
佐藤 卓  慶應義塾大学, 医学部, 助教 (40383898)
キーワードATP / 胚発生能 / 受精能 / ミトコンドリア / 加齢変化 / mtDNA / 卵子 / depletion
研究概要

ヒト女性の生殖能が加齢により,著しく低下する事実に対し,その原因を解明する目的で,受精能と胚発生能に焦点を絞り,酸化的リン酸化に関与するミトコンドリア(mt)機能の解析から原因究明のアプローチを行った.
卵細胞質上に10^5オーダー存在するmtDNAについて,mtDNA変異に関する質的分析およびコピー数の定量分析による量的評価を行った.
質的分析については,ATPase 6 encoding gene 8993位および8821位のTおよびGの変異およびcommon deletionについて分析した.また,量的評価については,同遺伝子座位の部位について9100コピーのmtDNAを有する細胞株およびplasmid DNAから作製したmtDNAの定量系を作製して解析した.
未受精卵および未分割胚におけるmtDNAの質的評価からは,年齢40歳未満および以上の年齢間においてもともに有意な変化は認められなかった.
一方,量的分析からは,mtDNA 10^5~10^6コピーに幅広く分布を示していたが,分割胚に比較し,胚発生過程での形態異常分割胚では著しくmtDNA総量が低下している結果を得た.
卵子の加齢変化によって,胚発生能の低下が生じる原因として,変異mtDNAのヘテロプラスミー比率が,上昇することによる細胞活性の低下は明確ではないが,mtDNA量の減少による著しいdepletion状態が原因となる可能性が高いことが示唆された.

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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