研究課題/領域番号 |
20591931
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
羅 善順 日本医科大学, 医学部, 助教 (60339439)
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研究分担者 |
竹下 俊行 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60188175)
石橋 宰 日本医科大学, 医学部, 講師 (70293214)
富山 僚子 日本医科大学, 医学部, 医療技術員 (40409214)
森 美貴 日本医科大学, 医学部, 助教 (00277576)
原田 明希摩 日本医科大学, 医学部, 研究技術員 (70535426)
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キーワード | 生殖医学 / 卵巣 / 卵胞顆粒膜細胞 / microRNA |
研究概要 |
本研究は、卵胞顆粒膜細胞特異的microRNAが、卵胞顆粒膜細胞の機能制御を通して、卵胞の成熟と閉鎖の調節機構にどのように関わるか、標的mRNAの同定を含め分子レベルでの機能解明を目指すとともに、採卵時の卵細胞の質を評価するための新規マーカー開発につながる基盤研究を行うことを目的に研究を開始しました。まず、ヒト顆粒膜細胞腫由来細胞株(KGN)におけるmicroRNAの発現について、抗ヒトAgo2モノクローナル抗体を利用した免疫沈降法により、機能しているsmall RNAを分離し、small RNAライブラリーを作製し、クローニングおよびシークエンス解析を行い、KGN細胞のmicroRNA発現プロファイルを明らかにしました。合計1,065個のmicroRNAが得られ、うち1,016個(95.3%)が既知のmicroRNAでした。高頻度に出現したmicroRNAは、miR-21、miR-let-7b、miR-221、miR-125bであり、また、新規のmicroRNAと考えられるクローンも13種類含まれていました。抗ヒトAgo2モノクローナル抗体を利用した免疫沈降法によりmicroRNA-Ago2複合体を回収し、機能しているmicroRNAを特異的に精製する新しい手法であり、従来の精製法に比べ、より高率にmicroRNAの精製に成功しました。さらに、KGN細胞において高頻度に出現したmicroRNAのバイオインフオマティクス解析から、卵巣顆粒膜細胞の機能に関与するmRNAを標的とすると予想されるmicroRNAが多く含まれていることが明らかとなりました。また、ヒト卵胞顆粒膜細胞(卵丘、放射冠細胞)を採取後、培養可能か検討しました。
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