B7-H1ノックアウトマウスの肝臓には、自己傷害性と思われるPD-1陽性のT細胞が蓄積している。その細胞群を刺激すると肝障害がおこる。これらの細胞群が妊娠中の肝障害に何らかの影響を与えると考えられたが、妊娠マウスの肝臓におけるPD-1陽性のT細胞の増加ははっきりと認められず、肝障害との関与は否定的である。一方、マウスモデルにおいて、胎盤に表出しているB7-H1分子に対する中和抗体とT細胞のアナジーをブレイクする4-1BB抗体を投与した群は、22.2%の流産率を示した(コントロール群は、4.1%)。この事は、胎盤上のB7-H1は何らかの形で胎児免疫寛容に関与すると示す。
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