研究課題/領域番号 |
20591945
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
武田 卓 東北大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (20301260)
|
研究分担者 |
坂田 正博 大阪大学, 医学部・附属病院, 准教授 (10260639)
森重 健一郎 大阪大学, 医学系・研究科, 准教授 (90283788)
澤田 健二郎 大阪大学, 医学部・附属病院, 助教 (00452392)
馬淵 誠士 大阪大学, 医学系・研究科, 助教 (00452441)
|
キーワード | 子宮筋腫 / メタボリックシンドローム / アンギオテンシン / アルドステロン / アディポネクチン / ELT-3細胞 / ヌードマウス / 高血圧 |
研究概要 |
(1)メタボリックシンドローム発症に深く関係するアデイポネクチンの子宮筋腫細胞増殖に対する影響を検討した。アディポネクチンが子宮筋腫細胞増殖に抑制的に作用することを明らかとした。Cell count法およびMTSアッセイで評価したところ、30μg/mlアディポネクチン添加は子宮筋腫モデル細胞株であるELT-3細胞の増殖を有意に抑制した。抑制機序としては、アポトーシスアッセイおよびヘキスト染色による解析の結果、アディポネクチンはアポトーシスを介して増殖抑制に働くのではないことを明らかにした。メタボリックシンドローム患者ではアディポネクチン血中濃度が低下していることより、アデイポネクチンによる子宮筋腫細胞増殖抑制機構が解除されており、子宮筋腫細胞増殖にはたらく可能性が示唆された。(2)ヌードマウスを用いた子宮筋腫モデルマウスを作製し、アルドステロン阻害剤であるスピロノラクトンを経口投与し、in vitroで認めた抑制効果を検討した。子宮筋腫モデルマウスにおける子宮筋腫発症が不安定なため、このモデルを用いた研究実績のある海外のラボとの研究協力により、基礎的な条件設定からの検討をおこなった。その結果、接種前のELT-3細胞の培養条件の調整、十分な細胞数の接種、ヌードマウスに対するエストラジオールペレットによるエストロゲンサポートが有効であることがわかった。このモデルを用いた予備実験の結果では、スピロノラクトン投与を行うと子宮筋腫発症が低下する結果となり、in vivoにおけるスピロノラクトンの子宮筋腫に対する抑制効果が認められた。現在、このモデルを使用して実験継続中である。
|