研究課題/領域番号 |
20591963
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
高倉 聡 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (60256401)
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研究分担者 |
岡本 愛光 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (20204026)
山田 恭輔 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (30230452)
落合 和徳 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (20152514)
矢内原 臨 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (20349624)
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キーワード | がん / 卵巣 / 分子標的 / 化学療法 / バイオマーカー / 免疫組織化学 |
研究概要 |
卵巣明細胞腺癌は本邦に多く化学療法抵抗性で予後不良な疾患である。その予後改善のため本研究では1)臨床情報のデータベース化と臨床的予後因子の解析、2)免疫組織学的所見が独立予後因子となる腫瘍関連遺伝子・蛋白の同定と公表、3)既存分子標的治療薬の効果の検討、4)予後判定バイオマーカーの開発、5)新規分子標的治療薬の開発のための基礎的研究を行っている。 平成21年度では前年度に引き続き、1)2)を中心に行った。1)の結果より、初回化学療法にCPT-P療法を行った明細胞腺癌は、単変量解析ではPS、臨床進行期、残存腫瘍径が臨床的予後因子であり、残存腫瘍径は多変量解析にて独立予後因子として同定された。2)では卵巣明細胞腺癌70例の手術検体のパラフィンブロックから免疫組織学的検討用の未染のスライドを作成した。文献上で既存の分子標的治療薬の標的分子もしくはその発現の有無・強弱・パターンが上皮性卵巣癌予後因子となることが報告されている腫瘍関連蛋白の内、[IDO、TP53、CDKNIA(p21)、CDKN1B(P27KIP1)、CyclinD1]について免疫組織学的検討(蛋白発現の有無・強度・局在性)を行った。現在までの解析では、これら腫瘍関連蛋白の免疫組織学的所見と予後(無増悪生存期間、全生存期間)との相関は認められていない。平成22年度以降はさらに他の腫瘍関連蛋白についても引き続き免疫組織学的検討を続ける予定である。
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