耳毒性物質による蝸牛障害の成因の解明と治療に関する研究

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20591969
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 耳鼻咽喉科学
• 研究機関: 筑波大学
• 研究代表者: 田渕 経司 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (80361335)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2010
• キーワード: 蝸牛 / ゲンタマイシン / neurosteroid

研究概要

estrogenを始めとするneurosteroidの耳毒性物質による保護効果を報告した。EstrogenはC-jun-N-terminal kinase経路を介した保護作用を呈した。また、dehydroepiandrosteroneもまた、内耳毒性物質による感温難聴に対し保護効果を示した。また、ガングリオシド、スフィンゴシンー1-リン酸の保護効果についても確認し、ceramidが内耳障害促進に作用することを示した。

研究成果

• [雑誌論文] Protective effects of corticosteroids and neurosteroids on cochlear injury. (2011)
  • 著者名/発表者名: Tabuchi K, Nakamagoe M, Nishimura B, Hayashi K, Nakayama M, Hara A
  • 雑誌名: Med Chem. 7 ページ: 140-4
  • 査読あり
• [雑誌論文] Glucocorticoid treatment for cochlear ischemic and acoustic injuries. (2010)
  • 著者名/発表者名: Tabuchi K, Hara A
  • 雑誌名: Nippon Jibiinkoka Gakkai Kaiho. 113(11) ページ: 831-7
  • 査読あり
• [雑誌論文] Ischemia-reperfusion injury of the cochlea : pharmacological strategies for cochlear protection and implications of glutamate and reactive oxygen species. (2010)
  • 著者名/発表者名: Tabuchi K, Nishimura B, Tanaka S, Hayashi K, Hirose Y, Hara A
  • 雑誌名: Curr Neuropharmacol. 8(2) ページ: 128-34
  • 査読あり
• [雑誌論文] The influences of sphingolipid metabolites on gentamicin-induced hair cell loss of the rat cochlea. (2010)
  • 著者名/発表者名: Nishimura B, Tabuchi K, Nakamagoe M, Hara A
  • 雑誌名: Neurosci Lett. 485(1) ページ: 1-5
  • 査読あり
• [雑誌論文] Protective effects of exogenous GM-1 ganglioside on acoustic injury of the mouse cochlea. (2010)
  • 著者名/発表者名: Tanaka S, Tabuchi K, Hoshino T, Murashita H, Tsuji S, Hara A
  • 雑誌名: Neuroscie Lett. 473(3) ページ: 237-41
  • 査読あり
• [雑誌論文] Estradiol protects the cochlea against gentamicin ototoxicity through inhibition of the JNK pathway. (2010)
  • 著者名/発表者名: Nakamagoe M, Tabuchi K, Uemaetomari I, Nishimura B, Hara A
  • 雑誌名: Hear Res. 261(1-2) ページ: 67-74
  • 査読あり
• [学会発表] 蝸牛音響障害におけるp38MAPK 及びsequestosomelの影響. (2010)
  • 著者名/発表者名: 田渕経司、及川慶子、星野朝文、中馬越真理子、原晃
  • 学会等名: 第20回日本耳科学会総会学術講演会(愛媛)
  • 年月日: 2010-10-08
• [学会発表] ゲンタマイシン蝸牛有毛細胞障害に対するデヒドロエピアンドロステロンの保護効果機序についての検討 (2010)
  • 著者名/発表者名: 中馬越真理子、田渕経司、廣瀬由紀、星野朝文、西村文吾、原晃
  • 学会等名: 第20回日本耳科学会総会学術講演会(愛媛)
  • 年月日: 2010-10-08
• [学会発表] 転写因子GATA2ノックダウンマウスにおける耳音響放射に関する検討 (2010)
  • 著者名/発表者名: 星野朝文、田渕経司、原晃
  • 学会等名: 日本聴覚医学会第5回ERA・OAE研究会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2010-07-04
• [学会発表] 音響性聴器障害におけるカルシウム関連タンパクの影響 (2010)
  • 著者名/発表者名: 上前泊功、田渕経司、原晃
  • 学会等名: 第10回耳鳴りと難聴の研究会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2010-07-03
• [学会発表] 加齢マウスにおける抗酸化酵素遺伝子量の変化 (2010)
  • 著者名/発表者名: 星野朝文、田渕経司、原晃
  • 学会等名: 日本聴覚医学会第4回アンチエイジング研究会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2010-07-02
• [学会発表] ゲンタマイシン耳毒性に対するセラミドの影響 (2010)
  • 著者名/発表者名: 西村文吾、田渕経司、中馬越真理子、原晃
  • 学会等名: 第111回日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 2010-05-21
• [学会発表] ゲンタマイシン蝸牛有毛細胞障害に対するニューロステロイドの影響 (2010)
  • 著者名/発表者名: 中馬越真理子、田渕経司、廣瀬由紀、西村文吾、星野朝文、原晃
  • 学会等名: 第111回日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 2010-05-21
• [学会発表] 音響外傷におけるカルシウムイオン関連物質の関与について (2010)
  • 著者名/発表者名: 上前泊功、田渕経司、星野朝文、廣瀬由紀、田中秀峰、村下秀和、原晃
  • 学会等名: 第111回日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 2010-05-21
• [学会発表] Glucocorticoid therapy for cochlear ischemic and acoustic injuriea : Evidence from animal experiment. (2010)
  • 著者名/発表者名: Tabuchi K.
  • 学会等名: 重慶国際神経病学会
  • 発表場所: 重慶
  • 年月日: 2010-03-20
• [学会発表] Involvement of P38 MAP kinase and sequestosome 1stress protein in acoustic injury of the cochlea. (2010)
  • 著者名/発表者名: Tabuchi K, Hoshino T, Nishimura B, Nakamagoe M, Hayashi K,Warabi E, Yanagawa T, Ishii T, Hara A
  • 学会等名: ARO
  • 発表場所: Anaheim
  • 年月日: 2010-02-08
• [学会発表] Protective effect of calmodulin blockers in acoustic injury of the mouse. (2010)
  • 著者名/発表者名: Uemaetomari I, Tabuchi K, Nakamagoe M, Nishimura B, Hayashi K, Tanaka S, Tsuji S, Hara A
  • 学会等名: ARO
  • 発表場所: Anaheim
  • 年月日: 2010-02-08
• [学会発表] Protective effect of gangliosides GM1 and GM3 against gentamicin-induced hair cell loss of the rat cochlea. (2010)
  • 著者名/発表者名: Nishimura B, Tabuchi K, Nakamagoe M, Tanaka S, Hirose Y, Hara A
  • 学会等名: ARO
  • 発表場所: Anaheim
  • 年月日: 2010-02-08
• [学会発表] Transgenic rescued-GATA3 mutant mice unveiled the essential function of GATA3 in normal morphogenesis of inner ear. (2010)
  • 著者名/発表者名: Hoshino T, Tabichi K, Moriguchi T, Hayashi K, Terunuma T, Yamamoto M, Hara A
  • 学会等名: ARO
  • 発表場所: Anaheim
  • 年月日: 2010-02-07
• [学会発表] 音響外傷に対するCalmodulinantagonistの保護効果 (2009)
  • 著者名/発表者名: 上前泊功、田渕経司、和田哲郎、原晃
  • 学会等名: 第54回日本聴覚医学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2009-10-22
• [学会発表] ゲンタマイシン耳毒性に対するガングリオシドGM1,GM3の保護効果 (2009)
  • 著者名/発表者名: 西村文吾、田渕経司、中馬越真理子、田中秀峰、原晃
  • 学会等名: 第54回日本聴覚医学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2009-10-22
• [学会発表] 加齢に伴う難聴におけるnuclear factor E2-relate factor2(Nrf2)の関与 (2009)
  • 著者名/発表者名: 田渕経司、星野朝文、中馬越真理子、廣瀬由紀、西村文吾、林健太郎、原晃
  • 学会等名: 第54回日本聴覚医学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2009-10-22
• [学会発表] ゲンタマイシンによる蝸牛有毛細胞障害に対するNF-E2 related factor2(Nrf2)の影響 (2009)
  • 著者名/発表者名: 田渕経司、星野朝文、西村文吾、中馬越真理子、廣瀬由紀、原晃
  • 学会等名: 第19回日本耳科学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2009-10-08
• [学会発表] 転写因子GATA3の機能欠損による内耳発生異常の検討 (2009)
  • 著者名/発表者名: 星野朝文、田渕経司、原晃
  • 学会等名: 第19回日本耳科学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2009-10-08
• [学会発表] ゲンタマイシン蝸牛有毛細胞障害に対するエストラジオールの保護効果機序について検討 (2009)
  • 著者名/発表者名: 中馬越真理子、田渕経司、廣瀬由紀、西村文吾、原晃
  • 学会等名: 第19回日本耳科学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2009-10-08
• [学会発表] 音響外傷におけるグルココルチコイドとホスホリパーゼA2の保護効果 (2009)
  • 著者名/発表者名: 廣瀬由紀、田渕経司、上前泊功、飛田忠道、辻茂希、田中秀峰、中山雅博、原晃
  • 学会等名: 第110回日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2009-05-14
• [学会発表] 音響性聴器障害におけるGM1-ガングリオシドの効果 (2009)
  • 著者名/発表者名: 田中秀峰、田渕経司、星野朝文、廣瀬由紀、上前泊功、村下秀和、辻茂希、原晃
  • 学会等名: 第110回日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2009-05-14
• [学会発表] ゲンタマイシンによる蝸牛有毛細胞障害に対するエストラジオールの保護効果 (2008)
  • 著者名/発表者名: 中馬越真理子、田渕経司、中山雅博、上前泊功、原晃
  • 学会等名: 第109回日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2008-05-15
• [学会発表] 音響外傷におけるestradiolの保護効果 (2008)
  • 著者名/発表者名: 上前泊功、田渕経司、中馬越真理子、原晃
  • 学会等名: 第109回日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2008-05-15
• [学会発表] 音響性聴器障害におけるGM1-ガングリオシドの効果 (2008)
  • 著者名/発表者名: 田中秀峰、田渕経司、原晃
  • 学会等名: 第109回日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2008-05-15
• [学会発表] 加齢に伴う難聴におけるNrf2, peroxiredoxin 1 の影響 (2008)
  • 著者名/発表者名: 田渕経司、星野朝文、上前泊功、田中秀峰、野村正猛、中馬越真理子、村下秀和、原晃
  • 学会等名: 第109回日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2008-05-15
• [学会発表] 内耳発生におけるGATA-2の機能解析 (2008)
  • 著者名/発表者名: 星野朝文、田渕経司、原晃
  • 学会等名: 第109回日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2008-05-15