研究課題
1.ダブルトランスジェニックマウスを用いた解析A.遺伝子改変動物のSPF化;α-クロト遺伝子欠失(α-Klotho(-/-))マウス、Gjb2優性阻害優性遺伝難聴(Gjb2 DN)マウス、pHesマウスをそれぞれの管理・維持施設から京都大学大学院医学研究科動物実験施設へ搬入し、SPF化を動物実験施設の支援の元に行った。B.ダブルトランスジェニック動物の作製;遺伝子改変動物を開発し、現在、維持管理を行っている研究分担者、連携研究者と緊密に連絡を取り作製を進めている。pHes/Gjb2 DNマウスの作製に必須のpHesトランスジェニック動物,およびGjb2 DNマウスのホモ化を行った。C.組織学的検索;前駆細胞の分布や発現タンパクに関して免疫染色法を用いて検討している。特に増殖・分化に関与する転写因子に注目した検討を行い、障害直後のラセン神経節では前駆細胞を考えている衛星細胞が、障害直後には増殖刺激が入ることが判明した。また、遺伝子発現を抑制する手法を用いてp27遺伝子の発現を抑制することにより、感覚上皮内の前駆細胞と考えられる支持細胞の再分裂を促すことが出来ることを示した。2.正常発達・成熟過程における前駆細胞の動態検索ラセン神経節細胞前駆細胞が可視化されるpHesマウスを用いて、発達・成熟過程における前駆細胞の分布変化や発現タンパクの変化を免疫組織学的に検索している。多重蛍光染色法を用いてラセン神経節細胞衛星細胞が内耳の感覚上皮とは異なる組織から発生していることが示唆される結果を得た。このことは全く由来の異なる組織から感覚細胞を生体内で作り出せる可能性を示す。
すべて 2010 2009
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)
J Neurosurg. E-pub(E-pub)(in press)
Mol Cell Neurosci. 42(4)
ページ: 391-398
Exp Neurol. 218(1)
ページ: 117-123