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2010 年度 実績報告書

ヒト難聴等価モデル動物におけるラセン神経節細胞前駆細胞の可視化と動態に関する解析

研究課題

研究課題/領域番号 20591980
研究機関京都大学

研究代表者

小島 憲  京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (60378685)

研究分担者 大塚 俊之  京都大学, ウイルス研究所, 准教授 (20324709)
池田 勝久  順天堂大学, 医学部, 教授 (70159614)
キーワードらせん神経節細胞 / 前駆細胞 / 難聴 / 衛星細胞 / 難聴モデルマウス / 組織学的検索
研究概要

我々はらせん神経節細胞の周囲に存在する衛星細胞をミュータントマウスを用いることにより可視化し、それらの細胞が神経様細胞に分化する能力を持っていることを示している。今回は正常のマウスとヒト難聴のモデル・マウスを用いて衛星細胞の分布がどのように変化するかを調べた。
手法;胎生期から生後約2ヶ月齢までのpHes1-d2EGFP、Wnt1-cre;R26CFPのミュータントマウスと難聴マウスとして音響外傷マウスとWnt1-cre;Gjb2DN;R26LacZを作成し、組織学的手法を用いて検索した。
結果;衛星細胞はWnt1-cre;R26CFPマウスを使うことで追跡することが出来た。このことは感覚上皮やらせん神経節細胞と由来が異なり、神経堤由来の細胞であることが示唆された。Hes1-d2EGFPを用いることにより、神経に分化する可能性を持つと思われる衛星細胞の数は生後減少することが示された。音響外傷モデルでは衛星細胞は感覚上皮方向へ遊走するように観察された。
ひと遺伝性難聴モデルを用いた検討では、衛星細胞からあらたに神経節細胞が作られた形跡は認めなかった。
意義;今回の研究からは衛星細胞はらせん神経節細胞と同じ系統の神経節細胞前駆細胞ではないこと、生体内では神経説細胞への分化はおこっておらず、生体内では前駆細胞の役割を果たしていないと考えられる。しかしながら、in vitroではらせん神経節細胞様の細胞へ分化誘導が可能であることから、今後の研究によりinv ivoでの分化誘導により神経節細胞の再生が期待される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Mechanical stress-induced reactive gliosis in the auditory nerve and cochlear nucleus2011

    • 著者名/発表者名
      Sekiya T, Matsumoto M, Kojima K, Ono K., Kikkawa YS, Kada S, Ogita H, Horie RT, Viola A, Holley MC, Ito J
    • 雑誌名

      J Neurosurg

      巻: 114 ページ: 414-25

    • 査読あり
  • [学会発表] 当院における人工内耳と補聴器の両耳装用症例の検討2011

    • 著者名/発表者名
      松本昌宏、小島憲、扇田秀章、大西晶子、森尚彫、伊藤壽一
    • 学会等名
      第112回日本耳鼻咽喉科学会総会学術講演会
    • 発表場所
      国立京都国際会館(京都府)
    • 年月日
      2011-05-19

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公開日: 2013-06-26  

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