研究分担者 |
牛迫 泰明 宮崎大学, 医学部, 助教 (10185001)
河野 浩万 宮崎大学, 医学部, 准教授 (20204745)
長町 茂樹 宮崎大学, 医学部, 准教授 (40180517)
小玉 隆男 宮崎大学, 医学部, 准教授 (40153564)
下薗 政巳 宮崎大学, 医学部, 助教 (80271138)
|
研究概要 |
2009年4月から2010年3月の間に本研究への参加の同意が得られた高度難聴患者は11名で、初年度の6名に加え、計17名のPET-CTデータが蓄積された。内訳は,先天聾小児6名と言語習得後失聴成人11名であり,現在人工内耳による聴覚リハビリテーションを進めている段階である。また、片側の人工内耳既埋込例が3例(小児2例・成人1例)含まれていた。他院人工内耳術後の1例は電気刺激による聴覚知覚の有無が不明であり、臨床的にも左右別人工内耳刺激下のPET-CT検査所見を比較する必要がある。他の2例については、最初の人工内耳効果が良好な例であり、両側人工内耳装用者となった。次年度に両耳装用効果を聴覚学的に評価するとともに、PET-CTによる機能画像評価と比較検討する予定である。 人工内耳装用前に検査した14例についてFDGスキャン注を用いた安静時のPET-CTデータを,パーソナルコンピュータ上でSPM (statistical parametric mapping)ソフトウェアにて評価を行った。前交連を原点としてAC-PC平面に一致させ,SPM標準脳テンプレートを用いて被験者脳を標準化した後に,スムージングをかけて統計解析を行ったが,健聴コントロールに比べて有意な集積部位は認められなかった。現在、年齢による群分けを行い検定作業を進めている。これらのデータをbaselineデータとして保存し,次年度には人工内耳刺激下のPET-CT検査データと比較検討することで、高度難聴者の聴覚中枢活動への影響を明らかにするとともに,電気刺激時の聴覚心理学的評価や人工内耳成績の変化と対応させ,本検査法の臨床的意義を検討する。
|