ウサギより採取した中耳粘膜より度応答性培養皿を用いて、人工中耳粘膜シートを作製した。さらに外耳道皮膚より採取されたkeratinocyteとECMからなる鼓膜上皮層にあたる鼓膜上皮シートを作製し、人工中耳粘膜と融合させて人工鼓膜を構築させた。この人工鼓膜は電子顕微鏡での観察および免疫組織学的に正常鼓膜と類似する構造であることが確認された。この人工鼓膜を用いて真珠腫モデルの作製を試みたが、ケミカルメディエーターやサイトカインの刺激のみでは、真珠腫の発現を誘発することは出来なかった。 一方、人工中耳粘膜の移植実験では人工中耳粘膜シートを家兎に移植することにより、移植後のbullaにおける骨増生や肉芽増生が抑制されることが確認された。
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