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2009 年度 実績報告書

希少糖の制癌作用を用いた新たな治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20592019
研究機関香川大学

研究代表者

星川 広史  香川大学, 医学部, 准教授 (70294767)

キーワードallose / growth inhibition / in vivo / radiation / anticancer drug
研究概要

in vivoの実験系において、HSC3 cellをヌードマウス皮下に移植し、生着後allose(10mM)を腫瘍周囲に局注(5回/週、2週)すると、コントロール群では生着後2週間で腫瘍が約3倍に増大したのに比べてalloseを注射した群では約2倍に増大が抑制された。さらに0.75MTD濃度のnedaplatin,docetaxelをallose開始時に腹腔内投与すると、2週後の腫瘍の体積は生着時とほぼ変わらない程度に抑制された。その作用機序に関して、摘出標本からmRNA,タンパクを抽出し、TXNIPの発現亢進やp53,サイクリン関連の遺伝子の発現の変化を検討した。In vitroの実験系と同様に、allose投与によりTXNlPの発現が増強していることがmRNA,タンパクレベルで確認された。また、docetaxelを併用した群ではallose単独にくらべTXNIPの発現がより増強していた。このことから、生体内での抗腫瘍効果でもTXNIPの発現増強が主要な役割を担っていることが推測された。生体内での抗腫瘍効果に関しては、腫瘍抑制効果が一時的なものか、アポトーシスや壊死による永続的なものであるかを長期間の観察により検討する予定である。放射線との併用効果を確認するため、HSC3 cellにX線を照射し、放射線単独、alloseを6時間前に投与した群を比較すると、allose併用により約1.6倍の放射線増感作用が得られた。また、allose投与後にRTを照射した群ではp53,p21の発現が増強することがmRNAレベルで確認された。TXNIPはRT単独でも軽度発現が増強するものの、alloseによる増強作用が強いため併用による相乗効果は乏しかった。放射線併用による抗腫瘍効果に関しては、今後3D培養による検討により、より生体内での反応に近い条件で効果の有無を検討する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] In vitro and in vivo effects of D-allose-up-regulation of TXNIP in head and neck cancer cells2010

    • 著者名/発表者名
      Hoshikawa H
    • 雑誌名

      Annals of Otology, Rhinology & Laryngology (In press)

    • 査読あり
  • [学会発表] 頭頸部扁平上皮癌細胞株に対する D-allose の効果~docetaxel との併用効果~2009

    • 著者名/発表者名
      森照茂
    • 学会等名
      第33回日本頭頸部癌学会
    • 発表場所
      (ロイトン札幌)北海道
    • 年月日
      2009-06-11

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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