(1) MRI画像解析から日本人正常者の直筋プリーの2次元座標位置を算出し、プリーの位置は個体間でバラツキが小さく安定していることを示した。また、通常の斜視手術ではプリーへの影響は小さいが、特殊な手術では影響があることを示した。 (2)上斜筋麻痺の上斜筋腱は、先天性では特発性と比較して、腱・滑車の形態異常、筋腹低形成が多いことを示した。 (3)上斜筋麻痺の患側のプリーの位置は、正常者と比較して外方回旋偏位していることを示した。これは、斜筋の機能障害の機械的影響を増強することを示唆し、非共同性斜視の原因の一因を担うと推察する。
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