研究課題/領域番号 |
20592056
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
町田 繁樹 岩手医科大学, 医学部, 准教授 (30285613)
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研究分担者 |
金子 宗義 岩手医科大学, 医学部, 助教 (80438499)
村井 憲一 岩手医科大学, 医学部, 助教 (40405832)
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キーワード | 網膜電図 / ERG / 緑内障 / 網膜神経節細胞 / 視神経萎縮 |
研究概要 |
1.緑内障眼への局所網膜電図(ERG)の応用 100例の開放隅角緑内障と40例の正常者を対象として局所ERGを記録した。 1)focal photopic negative response(PhNR)の変化:緑内障眼では、a,bおよびOPs波の振幅は正常と比較して変化はなかったが、PhNR振幅は正常に比較して有意に低下していた。また、局所ERGを黄斑部、その上および下耳側の網膜から記録したが、いずれの部位においてもfocal PhNR振幅が選択的に低下していた。 2)focal PhNRと局所網膜の感度との関係:静的視野検査で得られた網膜感度(dB)をlinear unit(1/Lambert)に変換すると、局所網膜の感度は同部位のfocal PhNR振幅に相関していた。 3)focal PhNRと網膜神経線維厚および視神経乳頭形状との関係:GDxおよびHRT2で得られた網膜神経線維厚、rim areaおよびcup/disc area ratioは、同部位のfocal PhNR振幅に有意に相関していた。 4)focal PhNRによる緑内障の診断能力:focal PhNR振幅を緑内障診断に用いた場合、感度および特異度はそれぞれ95および90%であった。 2.視神経萎縮への応用 様々な原因で発症した10例の視神経萎縮眼から、全視野刺激および局所ERGを記録した。静的視野全体の感度が低下するdiffuse typeではfull-fiedおよびfocal PhNR振幅が低下していた。中心暗点のみをきたしたfocal typeではfocal PhNR振幅のみが有意に低下していた。
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