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2009 年度 実績報告書

角膜ヘルペス治療における分子標的の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20592076
研究機関鳥取大学

研究代表者

井上 幸次  鳥取大学, 医学部, 教授 (10213183)

研究分担者 宮崎 大  鳥取大学, 医学部附属病院, 講師 (30346358)
池田 欣史  鳥取大学, 医学部, 助教 (10444639)
キーワード角膜ヘルペス / マイクロアレイ / 角膜内皮 / MAPkinase / IL-6 / TLR
研究概要

1. 単純ヘルペスウイルス(HSV)の角膜内皮への感染は、内皮型ヘルペスの発症を引き起こすが、その病態には不明な点が多い。本年は、角膜内皮をターゲットに定めて、ヒト角膜内皮のHSV感染に対する分子応答と、感染制御や角膜炎症における役割を包括的にとらえるためにマイクロアレイを用いた検索をおこなった。方法としては不死化ヒト角膜内皮細胞にHSV-1(KOS株)を感染させて作成したTranscriptomeネットワークを用い、炎症制御候補エレメントを抽出し、FACS, real-time RT-PCR、ELISAを用いてその意義を検証した。その結果、HSV感染応答転写ネットワークにおいて、古典的interferon応答、Pattern recognition receptor(PRR)応答シグナリングがもっとも有意な関連を示した。PRR応答としてTLR関連分子についてFACSを用いてスクリーニングしたところ角膜内皮はTLR-9をほぼ選択的に強発現していた。inflammatomeにおいては、type I inerferonに加えIL-6が有意な関連を示したエレメントの上位に位置づけられた。TLR9のinflammatomeにおける役割を阻害oligoあるいはsiRNAを用いて検討したところTLR9阻害により上清中および細胞中のHSVはtitration、real-time PCRとも有意(p<0.01)に減少するとともにIL-6の誘導を転写レベルから減少させた。以上より角膜内皮細胞におけるHSV感染応答において、TLR-9は重要な位置を占め、IL-6誘導を介してinflammatome形成に寄与することが示された。
2. マウスHSV角膜感染モデルを用いてhelicase-primase阻害作用をもっ新しい抗ウイルス薬全身投与を行い、バラシクロビルを上回る効果を確認した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 単純ヘルペスウイルス感染症2009

    • 著者名/発表者名
      井上幸次
    • 雑誌名

      カレントテラピー 27

      ページ: 916-920

  • [学会発表] ヒト角膜内皮細胞の単純ヘルペスウイルス感染応答機構におけるTLR9役割2010

    • 著者名/発表者名
      武田佐智子, 他
    • 学会等名
      第34回角膜カンファランス、第26回日本角膜移植学会
    • 発表場所
      仙台国際センター(宮城県)
    • 年月日
      2010-02-12

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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