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2009 年度 実績報告書

ES細胞を利用した神経堤症治療モデルの確立・神経堤細胞の分化機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 20592086
研究機関岐阜大学

研究代表者

本橋 力  岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (40334932)

キーワード神経堤細胞 / ES細胞 / 神経堤症 / 転写因子Sox10 / セルソーター / 遺伝子改変マウス
研究概要

本研究の目的は、「ES細胞から誘導した神経堤細胞を用いて、その分化機構を解明し、再生医療によって神経堤症治療をめざす」ことである。この目的により、我々は神経堤細胞に発現する転写因子Sox10を蛍光タンパク質で標識した遺伝子改変マウスES細胞を作成し、試験管内での神経堤細胞の誘導、およびセルソーターを用いた神経堤細胞の純化に成功した。また、このES細胞から遺伝子改変マウスを作成し、生体内での神経堤細胞の可視化にも成功した。平成21年度においては、神経堤細胞を可視化したマウスを利用して、胎仔皮膚に神経堤様の細胞が維持されていることを見いだし、その多分化能を明らかにした。皮膚という利用しやすい組織に存在する神経堤様細胞は再生医療への応用の可能性を秘めていると思われる。さらに本年度には他の組織においても神経堤様の細胞が維持されていることを見いだした。現在その幹細胞性、多分化能を解析している。本年度は同マウスを用いて、発生時の神経堤細胞をセルソーターを用いて分離し、神経堤細胞に発現する遺伝子の網羅的な解析も行った。この解析によって、神経堤細胞特異的に発現する遺伝子群(転写因子、成長因子、レセプター型分子など)を明らかにした。神経堤細胞関連遺伝子の全貌を明らかにできたことは今後の神経堤細胞研究の新たな展開につながると思われる。引き続き、これら遺伝子の神経堤細胞の発生との関連性を中心とした機能解析を行う。また本年度には、ヒトES細胞の色素細胞への分化誘導系を検討し、その詳細な解析を行った結果、ヒトES細胞由来の神経堤細胞が発生している可能性を見いだした。次年度においても、さらに解析を行っていく。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Unexpected multipotency of melanoblasts isolated from murine skin.2009

    • 著者名/発表者名
      Tsutomu Motohashi
    • 雑誌名

      STEM CELLS. 27

      ページ: 888-897

    • 査読あり
  • [学会発表] マウス色素芽細胞の持つ多分化能の解析2009

    • 著者名/発表者名
      本橋力
    • 学会等名
      日本分子生物学会 第32回年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2009-12-10
  • [学会発表] Unexpected multipotency of melanoblasts isolated from embryonic and neonatal skin.2009

    • 著者名/発表者名
      Tsutomu Motohashi
    • 学会等名
      42th Annual Meeting for the Japanese Society of Developmental Biology
    • 発表場所
      新潟
    • 年月日
      2009-05-28
  • [備考]

    • URL

      http://www.med.gifu-u.ac.jp/saisei/index.htm

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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