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2010 年度 実績報告書

脈管奇形病変における血管とリンパ管の客観的識別及びその3次元構造の解明と臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 20592098
研究機関神戸大学

研究代表者

一瀬 晃洋  神戸大学, 医学部附属病院, 准教授 (90362780)

研究分担者 田原 真也  神戸大学, 医学部附属病院, 教授 (60207206)
石川 由起雄  東邦大学, 医学部, 准教授 (30276894)
キーワード脈管奇形 / 血管内皮細胞 / リンパ管内皮細胞 / LYVE-1抗体
研究概要

昨年に引き続いて、皮下軟部組織に発生する血管性病変(vascular malformationおよびhemangioma)について、様々な血管・リンパ管識別マーカーによる免疫組織化学を用いて病変を構成する異常脈管の病理学的検討を進めた。2001-2008年に当科で治療を行った血管性病変症例のうち、生検または切除を施行した症例を対象とし,生検組織は、10%中性緩衝ホルマリンにて固定し、パラフィン包埋された組織の連続切片に対し、HE染色に加え、LYVE-1抗体von Willebrand factor(vWF)抗体、GLUT1、D2-40を用いた免疫染色等を行った。静脈奇形とされた病変は、すべてLYVE-1抗体陰性かつvWF抗体陽性であった。したがって,抗von Wilbrand因子抗体を用いた免疫染色で陽性,抗Lyve-1抗体・D2-40免疫染色ともに陽性反応を認めず,GLUT1が陰性であれば,静脈奇形と診断できる可能性が高いと思われた.リンパ管奇形では,vWF抗体陽性,GLUT-1陰性であるが,抗LYVE-1抗体、D2-40の染色性が一様ではなく、様々な染色結果が得られた。臨床上はリンパ管奇形と診断された症例でも抗Lyve-1抗体・D2-40免疫染色ともに陽性反応を認めないという症例が認められた.また、同一症例でも時期により異なった染色性を示すという興味深い結果が得られた。動静脈奇形、および毛細血管奇形もLYVE-1抗体、vWF抗体の染色性が一様ではなく、GLUT1、D2-40も様々な染色結果が得られた。本研究での詳細な病理学的検討により、同じ診断の血管性病変であってもその構成脈管の内皮細胞の各種血管・リンパ管識別マーカーに対する染色性が異なる病変が多く存在することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 血管奇形の画像診断2010

    • 著者名/発表者名
      田原真也(2番目)
    • 雑誌名

      形成外科

      巻: 53巻2号 ページ: 139-146

    • 査読あり
  • [学会発表] 陰嚢リンパ瘻に対するリンパ管静脈吻合術の経験2010

    • 著者名/発表者名
      田原真也, (5番目)
    • 学会等名
      第37回日本マイクロサージャリー学会
    • 発表場所
      愛知県産業労働センター(愛知県)
    • 年月日
      2010-11-18
  • [学会発表] Immunohistological examination of hemangiomas and vascular malformations2010

    • 著者名/発表者名
      Ichinose A, (2番目)
    • 学会等名
      The 10th Korea-Japan Congress of Plastic and Reconstructive Surgery
    • 発表場所
      Pusan(韓国)
    • 年月日
      2010-06-16
  • [学会発表] 血管性病変(vascular malformationおよびhemangioma)における血管とリンパ管の客観的識別の研究2010

    • 著者名/発表者名
      一瀬晃洋, (2番目)
    • 学会等名
      第53回日本形成外科学会総会・学術集会
    • 発表場所
      石川県立音楽堂(金沢県)
    • 年月日
      2010-04-09

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公開日: 2012-07-19  

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