研究課題/領域番号 |
20592111
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
吉田 浩二 近畿大学, 医学部, 准教授 (60230736)
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研究分担者 |
斉藤 昭夫 近畿大学, 医学部, 講師 (40153788)
萩原 智 近畿大学, 医学部, 講師 (40460852)
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キーワード | 線維化 / integrin / 線維芽細胞 / fibronectin / CTGF / 創傷治癒 |
研究概要 |
1.線維化とintegrinの関係 線維化組織は筋線維芽細胞の過剰な存在によって特徴づけられる。それゆえ、筋線維芽細胞の分化を誘導する因子を理解することは過剰な結合組織増生を防ぐために重要である。これまでの研究からintegrinを介する細胞外マトリックスと細胞骨格の相互作用が筋線維芽細胞の分化を促進することが明らかにされつつある。integrin α11β1は線維芽細胞上のコラーゲンレセプターであり、線維化に関わっていると推測されるが、その機能については不明な点が多い。線維化を促進する中心的役割を担うTGF-βで線維芽細胞を刺激するとα11の発現が亢進することを見出した。 2.integrin α11およびintegrin α11と相互作用するタンパク質遺伝子のクローニング integrin α11の細胞内ドメインをコードするcDNAを肺線維芽細胞cDNAライブラリーより、PCR法にてクローニングした。そのcDNAをbaitとして酵母two-hybrid法により、肺線維芽細胞cDNAライブラリーをスクリーニングし、いくつかの候補タンパク質クローンが得られた。他の方法により結合を確認中である。 3.角膜上皮細胞の接着、伸長に対するCTGFとfibronectinの相互作用 結合組織成長因子(connective tissue growth factor, CTGF)は細胞外マトリックスを構成するタンパク質のひとつであるfibronectin(FN)と結合し細胞活性に影響を与えることが指摘されている。角膜上皮の創傷治癒に対するCTGFとFNの相互作用を検討した。角膜上皮の接着、伸長に対してCTGFとFNは共同して作用する可能性が示唆された。
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