研究課題/領域番号 |
20592121
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
泉 友則 山口大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (00261694)
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研究分担者 |
笠岡 俊志 山口大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (90243667)
前川 剛志 山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60034972)
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キーワード | 病態マーカー / 蘇生後脳症 / 翻訳後修飾 / タンパク質間相互作用 / プロテオーム |
研究概要 |
平成20年度は新規蘇生後脳症マーカータンパク質の機能解析を目的として、組み換えタンパク質の発現、相互作用タンパク質解析、および翻訳修飾解析を行った。新規マーカーをコードするcDNAをヒト白血球よりクローニングし、タグ付組み換えタンパク質として293細胞で一過性に発現させた。発現タンパク質の分子最は塩基配列から予想される約10kDaで、患者脳脊髄液より見出された24kDaとは異なっていた。両タンパク質の同一性は特異抗体によるウエスタンブロッティング解析と抗原ペプチドを利用した中和実験により確認した。これらの結果は新規マーカーの翻訳後修飾が病態特異的である可能性を示唆している。侵襲条件下での詳細解析を行うため、タグ付マーカーを発現する安定発現株のクローニングを進めている。一方、新規マーカーの分子機能を解析する目的で、相互作用タンパク質の同定を行った。コントロールビーズと比較して大腸菌組み換えタンパク質固定化アガロースビーズに特異的に結合した293細胞抽出タンパク質のうち、SDS-PAGEで強く染色された16組のゲルバンドについて、ゲル内トリプシン消化を行い、ナノフロー液体クロマトグラフィー・質量分析システムによりタンパク質同定を行った。同定された結合タンパク質には核局在が知られるものが多く含まれており、蛍光免疫染色で確認した新規マーカーの核・細胞質局在とよく一致していた。市販の特異抗体を利用した免疫沈降により、同定タンパク質との結合特異性の確認を進めている。
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