内皮細胞を細菌由来物質のlipopolysaccharides(LPS)で刺激しながら長期の低温下で培養した際に、内皮細胞より分泌されるinterleukin(IL)-8タンパクの産生とmRNAの発現と安定性を検討した。IL-8のタンパクの分泌は96時間まで低温で抑制されるが、mRNAの発現は初期には抑制されたが72時間で増強し、mRNAの安定性も24時間では増大していた。長期間の低温は見かけ上の炎症反応の抑制が見られるが、mRNAの発現や安定性の増強がみられ炎症反応発現のポテンシャルを持っているため、臨床において長期間にわたる低体温療法を施行するときには注意が必要である。
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