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2009 年度 実績報告書

アナフィラキシーショックにおける心機能の統合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20592131
研究機関金沢医科大学

研究代表者

芝本 利重  金沢医科大学, 医学部, 教授 (90178921)

研究分担者 倉田 康孝  金沢医科大学, 医学部, 准教授 (00267725)
キーワード心機能 / アナフィラキシーショック / 循環ショック / ラット / 血液交差灌流 / 摘出灌流心臓 / dP / dtmax / 心機能
研究概要

アナフィラキシーショック時の心機能を摘出灌流心臓標本を用いて検討した。はじめに血液交差心臓灌流標本でアナフィラキシーモデルを確立した。麻酔下供血用ラットの動脈血で大動脈に挿入したカテーテルから逆行性に抗原感作ラットの摘出心臓の冠動脈を灌流した。すなわち、供血ラットの動脈圧で冠動脈を定圧灌流した。上大静脈を介して右室に挿入したカテーテルから冠静脈血を流出させ、ポンプにより汲み上げたリザーバーから供血ラットの頚静脈へ還血した。左心房に挿入したバルーンに既知量(V)の生理食塩水を挿入して左室圧(P)を測定し、左室圧-容積(V-P)関係を求める。冠動脈圧、冠静脈圧(右室流出路圧)、冠静脈血流量、左室圧を連続的に測定して、冠動脈抵抗([冠動脈圧-冠静脈圧]/冠動脈血流量)ならびに心機能の指標であるdP/dtmaxを算出した。卵白アルブミン抗原(1.2mg)を冠動脈内に30秒で投与して心アナフィラキシーを惹起した。左室圧173±13(SD)mmHgで抗原を投与すると、90秒後から冠動脈血流量が減少して、冠動脈抵抗が上昇した。3.5分には投与前値の12±4から19±7mmHg/ml/min/gへと53%増加してピークとなり、その後9分には投与前値に復した。一方、心機能を反映するdP/dtmaxは抗原投与後に低下し、2.5分には投与前値の78±13%の最低値となった。その後5分以降は90%前後を維持した。以上より心アナフィラキシーは投与後5分以内の早期に冠動脈収縮を引き起こすとともに心収縮力を低下させることを明らかにした。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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