抑制されたアセチルコリンエステラーゼ(AChE)活性の解毒作用を持ち、血液脳関門(BBB)通過可能な新規パム類似体について、液体クロマトグラフィー・タンデム質量分析法(LC-MS/MS)による各種臓器からの至適検出条件を検討し、その定量法を確立することができた。さらに、これらオキシム類自体が持つ毒性機序を明らかにするための検討として、ミトコンドリアコリンオキシダーゼ(ChOD)及びチトクロームcオキシダーゼ(CyCOD)活性に対する影響について調べたところ、オキシダーゼ活性を直接抑制するだけでなく、発生する活性酸素種がその毒性発現に深く関与している可能性が示唆された。
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