研究課題/領域番号 |
20592134
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
笹野 泰之 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (30196191)
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研究分担者 |
中村 恵 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (20431512)
秋田 博敏 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (10108540)
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キーワード | 頭蓋骨 / 器官培養 / 石灰化 / MMP / GM6001 / DMSO / 元素濃度 / ラット |
研究概要 |
平成21年度では、前年度の研究期間で確立した生理的石灰化進行を再現する胎生期ラット頭蓋冠器官培養系に阻害剤(GM6001)を添加し、MMPファミリー分子の酵素活性を一括して阻害する実験系を検討した。 妊娠Wistar系ラットを深麻酔下に安楽死させ、胎生18日齢胎児を摘出した。ラット胎児から頭蓋冠を規格化して摘出し、骨形成誘導培地を用いてMMP活性阻害剤(GM6001)を添加し、5日間培養した。GM6001の濃度とGM6001溶液に含まれるDMSOの濃度を基準とし、実験条件を以下の7群に分けた:(1)コントロール(GM6001及びDMSO無添加)(2)GM6001-40μM、DMSO-0.4%(3)DMSO-0.4%(4)GM6001-80μM、DMSO-0.8%(5)DMSO-0.8%(6)GM6001-120μM、DMSO-1.2%(7)DMSO-1.2%。各実験条件で培養したラット胎児頭蓋冠を4%パラホルムアルデヒドーリン酸緩衝液溶液で固定し、パラフィンに包埋して薄切した。切片をvon Kossa染色およびHE染色にて組織学的に検討し、また、隣接切片をSEM-EDX(エネルギー分散型X線分析装置)で分析して骨組織局所に含まれるカルシウム、リン、炭素の相対的な元素濃度を解析した。 現在まで、von Kossa-HE染色では、いずれの実験群の頭蓋冠においても培養前に認められた骨基質のvon Kossa陽性染色が5日間の培養期間で増強することを認めている。
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