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2008 年度 実績報告書

歯周病関連細菌の表層蛋白質の糖鎖修飾と病原性との関連性

研究課題

研究課題/領域番号 20592165
研究機関愛知学院大学

研究代表者

村上 幸孝  愛知学院大学, 歯学部, 准教授 (60239506)

研究分担者 吉村 文信  愛知学院大学, 歯学部, 教授 (50001962)
長谷川 義明  愛知学院大学, 歯学部, 講師 (70460524)
キーワード歯周病関連細菌 / 表層蛋白質 / 糖鎖修飾 / 病原性 / RagB / レクチン
研究概要

多くの蛋白質は翻訳後修飾を受けて多様化すると言われている。翻訳後修飾で最も多いのは糖鎖修飾で、その意義として、付着への関与、蛋白質分解からの保護、抗原の変異性の付与や免疫機能からの回避などが挙げられる。ところが、歯周病関連細菌においては、糖蛋白質はほとんど研究されていない。本研究では、歯周病関連細菌のうちPorphyromonas gingivalisの表層蛋白質の糖鎖修飾に注目し、病原性との関連性を明らかにしたいと考えている。
まず、P. gingiualisの外膜画分を調製し、糖蛋白質染色を行ったところ、約50kDaのバンドが強く染色された。このバンドが主要外膜蛋白質RagBと同定できたため、同蛋白質を電気泳動により精製した。次いで、RagBを修飾している糖鎖の特異性をレクチン染色により検討した結果、RagBはConA、 WGA、 LCAおよびPHA-E4と反応したことから、マンノースやN-アセチルグルコサミンなどを含む糖鎖が結合していると考えられた。
また,主要外膜蛋白質RagBはレセプター蛋白質RagAとともに、発育増殖に必須な成分を能動輸送により菌体内に取り込むと考えられている.そこで、内膜から外膜レセプターヘエネルギーを伝達するTonBに注目し,RagABとの関連性を調べた。免疫沈降法により、TonBとRagABの分子間相互作用が明らかになった。TonB変異株ではRagABの発現量が減少していた。以上から、TonBはRagABとの相互作用によりエネルギーを伝達し、RagABの発現調節にも関与している可能性が示唆された.
現在、P. gingivalisの菌体成分を二次元電気泳動によって展開し,網羅的な糖修飾蛋白質スポットの検出と同定を試みている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Surface components of Porphyromonas gingivalis2009

    • 著者名/発表者名
      Yoshimura Fら
    • 雑誌名

      J Periodont Res 44

      ページ: 1-12

    • 査読あり
  • [学会発表] 歯周病関連細菌Porphyromonas gingivalisの外膜に存在する糖蛋白質の検出2009

    • 著者名/発表者名
      村上幸孝ら
    • 学会等名
      第82回日本細菌学会総会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2009-03-12
  • [学会発表] Porphyromonas gingivalisの主要外膜蛋白質RagABとエネルギー伝達を担うTonBとの相互作用2008

    • 著者名/発表者名
      村上幸孝ら
    • 学会等名
      第50回歯科基礎医学会学術大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-09-25

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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