研究課題/領域番号 |
20592175
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
西下 一久 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (20237697)
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研究分担者 |
筑波 隆幸 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30264055)
岡元 邦彰 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (10311846)
坂井 詠子 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (10176612)
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キーワード | 破骨細胞 / プロテアーゼ / カテプシンE / カテプシンD / ノックアウト |
研究概要 |
1カテプシンE欠損マウス由来骨髄細胞のin vitro破骨細胞形成能の異常 カテプシンE欠損マウスの骨髄細胞をmacrophage colony-stimulating factor(M-CSF)存在下で3日間培養し、マクロファージ様細胞を得た。破骨細胞分化のためにはマクロファージ様細胞をさらにM-CSFとRANKL存在下で培養した。培養プレート上の細胞を固定後、酒石酸耐性酸性ホスファターゼ(TRAP)染色を行い顕微鏡観察下にて多核のTRAP陽性細胞を計数することにより破骨細胞形成の評価を行った。カテプシンE欠損マウス由来骨髄細胞の破骨細胞形成能は野生型マウス由来骨髄細胞と比較して低下していた。 2細胞表面受容体の発現量の比較 破骨細胞前駆細胞は造血幹細胞由来であるが、多核巨細胞であり、大きさもまちまちなためフローサイトメトリーによる解析が困難である。そこでまず同細胞と起源を同じくするマクロファージについて細胞表面受容体発現量の比較を行った。カテプシンE欠損マウス由来の腹腔マクロファージでは細胞遊走能および細胞接着能の低下がみられた。またケモカイン受容体(CCR-2)やインテグリン(CD18、CD29)などの発現量が低下していた。以上の結果は、カテプシンE欠損により細胞遊走や接着にかかわる細胞表面受容体発現量の低下が生じることでマクロファージの機能低下が引き起こされることを強く示唆している。
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