研究概要 |
歯牙の前後軸としての近遠心軸に対する頬舌側非対称性形態形成の決定因子を明らかとするために、歯胚を構成する細胞群における細胞内Ca^<2+>局在の非対称性を検討した.胎生マウス歯胚近心側細胞は,他の部位と比べ,高い細胞内Ca^<2+>濃度を有していた.歯胚を上皮成長因子で刺激すると,近心側細胞において細胞内Ca^<2+>濃度の一過性増加が見られた.従って,歯胚発生過程においてtransient receptor potential(TRP)P2(TRPP2)channelsを介した細胞内Ca^<2+>の空間的集積が歯胚細胞群に生じることによって歯牙近心側が決定するであろうことが示唆された.
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