研究課題/領域番号 |
20592189
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研究機関 | 日本歯科大学 |
研究代表者 |
今井 あかね 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 准教授 (60180080)
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研究分担者 |
梨田 智子 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 准教授 (10133464)
下村 浩巳 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 教授 (40139259)
吉江 紀夫 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 教授 (30095278)
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キーワード | 唾液腺 / 唾液分泌機構 / SNARE複合体 / 発現 / 局在 / Rabタンパク質 / Rabエフェクター / β刺激 |
研究概要 |
本研究は、分子レベルの相互作用から唾液腺における開口分泌の制御機構を明らかにすることを目的としている。 本年は、 SNAREタンパク質の一種であるSNAP-23、29、47の耳下腺mRNA発現をリアルタイムPCRを用いて調べ他臓器と比較した。脳,膵臓、腎臓、肝臓、睾丸と比較した結果、耳下腺ではSNAP-23が有意に発現しており、SNAP-29および47はほとんど発現していなかった。このことより、開口分泌には、 SNAP-23が有意に関与するのではないかと推測された。さらに刺激のない場合でもSNAP-23はシンタキシン4と結合しているが、刺激後、この結合がどのように変化するのを現在解析中である。 また一方、開口分泌には、 SNAREタンパク質と共同してRabタンパクとそのエフェクターも関わっていることが示唆されている。本年度はこちらのほうの解析も進め、 Rab27とそのエフェクターであるSlac2-cおよびSlp4-aのβアゴニストであるイソプロテレノール(IPR)刺激後の挙動を明らかにした。すなわち、 IPR刺激後、 Rab27は5分で尖端膜に集められ、30分後にはGDIにより抽出され細胞質へ移動しリサイクルされた。また、 Slac2-cも5分後には尖端膜に集まり、 Rab27と結合することにより分泌顆粒と尖端膜を融合させる1ステップに寄与していると推察された。その後、役割(開口放出)を終えると細胞質に移動してカルシウム依存的に分解消化されることを明らかにした。
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