研究課題
【目的】最終年度である本年度はReal-time PCR法を用いてマウス胎仔の舌発生過程におけるmiRNAの発現量の変化を定量的に解析した。またIn situ hybridization法を用いてマウス胎仔の舌発生過程におけるmiRNA局在変化を解析した。【材料・方法】胎齢11、12、13、14、15日のマウス胎仔から舌を摘出し、Real-time PCR用の標本は-80℃で凍結保存した。また、In situ hybridization用の標本は70%エタノールで固定した。Real-time PCRのためにmiRNAを抽出し、それぞれのmiRNAに特異的なプライマーを結合させ逆転写を行った。逆転写後、それぞれのmiRNAに特異的なフォアードプライマーと、逆転写で付加した人工的な配列に特異的なリバースプライマーを用いてReal-time PCRを行い、目的の成熟miRNAの発現量を測定した。In situ hybridizationのためにmiR-1、24に特異的なプローブを用いて局在変化の解析を行った。【結果と考察】miR-1、24は胎齢が進むにつれ発現量が増加し、舌筋細胞の分化が活発に進行している胎齢13~15日には大量に発現していた。逆に、miR-199a3p、199a5pの発現量は胎齢11日では最も高く、その後、胎齢が進むにつれて減少した。miR-133aの発現量は胎齢11~13日に増加した後、減少した。miR-181aの発現量は胎齢11~15日において大きな変化は観察されなかった。miR-1が舌筋に発現していた。以上の結果からmiR-1が舌筋細胞の分化調節に関与している可能性が示峻された。
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