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2010 年度 実績報告書

歯髄細胞を用いた硬組織再生の試み

研究課題

研究課題/領域番号 20592192
研究機関松本歯科大学

研究代表者

深澤 加與子  松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 准教授 (60064698)

研究分担者 中道 裕子  松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (20350829)
上原 俊介  松本歯科大学, 歯学部, 助教 (90434480)
中村 美どり  松本歯科大学, 歯学部, 講師 (90278177)
宇田川 信之  松本歯科大学, 歯学部, 教授 (70245801)
キーワード歯髄細胞 / 再生医学 / 石灰化機構 / 硬組織再生
研究概要

歯髄細胞は,多分化能を有する可能性があり,さらに脱落乳歯や智歯,抜去歯などから採取可能であるため,再生医学において有望な材料である.本研究は,歯髄細胞を用いた再生医療の実現を最終目標とする.当初の計画において平成21-22年度にかけて行う予定であった移植実験は,平成21年度において終了し,一応の成功を収めた.しかし,さらに質の良い硬組織の再生には,硬組織再生の分子メカニズムの解明が不可欠である.したがって22年度は,石灰化に関する分子メカニズムの解明のための研究を行った.
1 培養歯髄細胞は,骨芽細胞に比べ細胞外基質の石灰化促進能が著しく高い.培養歯髄細胞は,BMPを添加しなくても,著しく細胞外基質を石灰化する.そこで,培養歯髄細胞について骨芽細胞を比較対象にマイクロアレイ解析を行い,高石灰化能の責任因子を探索した.その結果,歯髄細胞における高石灰化能責任因子が,カルシウムチャネルであるannexin A8であることが示唆された.2.そこで,骨芽細胞においてannexin A8を過剰発現させたところ,歯髄細胞と同様にBMP非存在下においても著しく細胞外基質を石灰化するようになった.
以上,22年度における研究により,歯髄細胞はannexin A8を介して,高い骨再生能力を発揮する特徴的な細胞であることが明らかとなった.今後,annexin A8を分子標的として,再生硬組織の質の向上を目指していく予定である.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] In rat dipeptidyl peptidase III, His^<563> is essential for catalysis, and Glu^<507> or Glu^<512> stabilizes the coordination bond between His^<455> or His^<450> and zinc ion.2010

    • 著者名/発表者名
      Fukasawa KM, et al.
    • 雑誌名

      Biochim Biophys Acta

      巻: 1804 ページ: 2063-2069

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Advanced alveolar bone resorption treated with implants, guided bone regeneration, and synthetic grafting : a case report.2010

    • 著者名/発表者名
      Naruse, et al.
    • 雑誌名

      Implant Dent

      巻: 19 ページ: 460-467

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 骨吸収と骨形成の調節機構の解明を目指す2010

    • 著者名/発表者名
      中村美どり, 他
    • 雑誌名

      日本歯科評論

      巻: 70 ページ: 9-11

  • [学会発表] 破骨細胞形成におけるIL-34の役割2010

    • 著者名/発表者名
      中道裕子
    • 学会等名
      第4回骨・軟骨フロンティア
    • 発表場所
      ベルサーレ八重洲(東京都中央区)
    • 年月日
      2010-11-20
  • [学会発表] 骨の再生を目指した破骨細胞・歯髄細胞・骨髄細胞に関する研究2010

    • 著者名/発表者名
      宇田川信之
    • 発表場所
      岡山大学歯学部(岡山県岡山市)
    • 年月日
      2010-11-19
  • [学会発表] 再生医療の基礎と歯科領域の応用2010

    • 著者名/発表者名
      宇田川信之
    • 学会等名
      第1回歯髄細胞バンク学術フォーラム
    • 発表場所
      大手町サンケイプラザ(東京都千代田区)
    • 年月日
      2010-07-18
  • [学会発表] 破骨細胞前駆細胞の形成と供給におけるM-CSFとIL-34の役割2010

    • 著者名/発表者名
      中道裕子
    • 学会等名
      第9回松本ボーンフォーラム
    • 発表場所
      松本歯科大学(長野県塩尻市)
    • 年月日
      2010-05-22

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公開日: 2012-07-19  

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