研究課題/領域番号 |
20592216
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
湯浅 賢治 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (40136510)
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研究分担者 |
坂上 竜資 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (50215612)
小川 和久 福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (90105726)
三輪 邦弘 福岡歯科大学, 歯学部, 助教 (10136509)
瀬々 良介 福岡歯科大学, 歯学部, 助教 (70196989)
市原 隆洋 福岡歯科大学, 医科歯科総合病院・放射線室, 診療放射線技師 (80399196)
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キーワード | MRI / 超音波検査 / 咀嚼筋 / ブラキシズム / エネルギー代謝 |
研究概要 |
咬筋代謝を評価する上で、超音波ドプラ法は31P-MRスペクトロスコピーと同様に有用な検査であるかどうかを検証することを目的とした。咀嚼筋部に症状を訴えない健常者に対して、咬筋の31P-MRスペクトロスコピーおよび超音波ドプラー検査を行った。31P-MRスペクトロスコピーの検査プロトコールは以下の如くであった。1)クレンチング前2)クレンチング中(4分47秒)3)クレンチング終了直後(回復期1)4)クレンチング終了4分47秒後(回復期2)5)クレンチング終了9分34秒後(回復期3)。各検査時の31P-MRスペクトからPCrを計測し、PCrの回復割合(各期のPCr/クレンチング前のPCr)を算出した。 超音波ドプラ法は、10MHzのリニアプローベを用い、1.3cm/sの流速スケールで検査を行った。超音波ドプラ法の検査プロトコールは以下の如くであった。1)クレンチング前2)クレンチング中は検査は行わなかった(2分)3)クレンチング終了直後(回復期1)4)クレンチング終了1分後(回復期2)5)クレンチング終了2分後(回復期3)6)クレンチング終了3分後(回復期4)。各検査時のドプラ画像より、血流の描出されたピクセル数を計測した。 PCrはクレンチング中は低下し、クレンチング終了直後に急激に安静時のPCrより上昇し、その後徐々に安静時の値へ回復していった。超音波ドプラ法における血流量は、クレンチング前には、咬筋内に血流はほとんど認められなかった。クレンチング終了直後に血流が出現し、60秒後にはほとんど血流は消失し、安静時と同様のドプラ所見となった。 以上の結果より、超音波ドプラ法による咬筋内の血流の描出は、31P-MRスペクトロスコピーによる咬筋のPCrの変化と対応する所見を示すことが検証され、超音波ドプラ法の咬筋代謝の評価に有用であることが示唆された。
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