分子レベルにおける接着界面のバイオデグラデーションについての研究

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20592219
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 保存治療系歯学
• 研究機関: 北海道大学
• 研究代表者: 中沖 靖子 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (50302881)
• 研究分担者: 佐野 英彦 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (90205998) ; 野田 守 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (10301889)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2011
• キーワード: 接着界面 / バイオデグラデーション / 歯質 / レジン / 分子

研究概要

カリエス治療に汎用されるレジン系充填材料は、健全歯質の保存という観点からその長期耐久性も重要と考えられる。申請者らは、この長期耐久性を阻害する接着界面のバイオデグラデーションの本態を解明するため、抗酸化剤の機能を有するプラチナナノコロイドを用い、劣化をとどめる方策を考えた。それに際し、接着界面の分子レベルでの超微細構造の情報を得るため、非常に高分解能であるが生体、特に軟組織観察に不向きとされてきた超高圧電子顕微鏡を、生体観察に応用する手技を確立した。

研究成果

• [雑誌論文] プラチナナノコロイド象牙質処理が4-META/MMA-TBBレジンのサーマルサイクリング負荷前後の接着に与える影響 (2012)
  • 著者名/発表者名: 五十嵐豊、付佳楽、角田晋一、田中享、中沖靖子、佐野英彦
  • 雑誌名: 北海道歯学雑誌 巻: 32巻2号 ページ: 177-192
  • URL: http://www.hokudai.ac.jp/
  • 査読あり
• [雑誌論文] Colloidal platinum nanoparticle increase mitochondrial stress induced by resin composite components (2011)
  • 著者名/発表者名: Kachi H, Noda M, Wataha JC, Nakaoki Y, Sano H
  • 雑誌名: J Biomed Mater Res B Appl Biomater 巻: 96 ページ: 193-8
  • DOI: DOI:10.1002/(ISSN)1552-4981
  • URL: http://onlinelibrary.wiley.com/journal/
  • 査読あり
• [雑誌論文] コンポジットレジンにおける厚みの増大による色変化と透明度の関係 (2009)
  • 著者名/発表者名: 池田考績、神島奈穂子、中沖靖子、佐野英彦
  • 雑誌名: 接着歯学 巻: 27巻 ページ: 95-100
  • URL: http://www.adhesive-dent.com/
  • 査読あり
• [雑誌論文] 新規シングルステップボンディングシステムと2種のコンポジットレジンの組み合わせによる象牙質への微小引張り接着強さ (2008)
  • 著者名/発表者名: 中沖靖子、神島奈穂子、池田考績、井上哲、佐野英彦
  • 雑誌名: 接着歯学 巻: 26巻 ページ: 148-153
  • URL: http://www.adhesive-dent.com/
  • 査読あり
• [雑誌論文] オペークシェードが積層コンポジットレジンの色に及ぼす影響 (2008)
  • 著者名/発表者名: 池田考績、神島奈穂子、中沖靖子、佐野英彦
  • 雑誌名: 接着歯学 巻: 26巻 ページ: 41-11
  • URL: http://www.adhesive-dent.com/
  • 査読あり
• [学会発表] Bond Strength of Newly Developed Self-Adhesive Resin Composite to Dentin (2011)
  • 著者名/発表者名: NAKAOKI Y, FUKUOKA A, FU J, KAKUDA S, MATSUDA Y, OKUYAMA K, KAWAMOTO C, IKEDA T, TANAKA T, INOUE S, KOMATSU H, SANO H
  • 学会等名: 5^<th> CONSEURO MEETING
  • 発表場所: The Marmara Tasken, Istanbul
  • 年月日: 2011-10-14
• [学会発表] Analysis of bonding performance and adhesive interface between self-adhesive resin composite and dentin substrate (2011)
  • 著者名/発表者名: NAKAOKI Y, FUKUOKA A, IGARASHI Y, FU J, KAKUDA S, MATSUDA Y, OKUYAMA K, KAWAMOTO C, IKEDA T, TANAKA T, INOUE S,KOMATSU H, SANO H
  • 学会等名: The 3rd International Symposium on Surface and Interface of Biomaterials
  • 発表場所: 北海道大学学術交流会館
  • 年月日: 2011-07-14
• [学会発表] High Voltage Electron Microscopeによる原子レベルの結晶性硬組織の観察 (2011)
  • 著者名/発表者名: 中沖靖子、福岡杏理、角田晋一、付佳楽、星加修平、松田康裕、奥山克史、川本千春、池田考績、田中享、井上哲、小松久憲、野田守、佐野英彦
  • 学会等名: 第134回日本歯科保存学会春季学術大会
  • 発表場所: 東京ベイ舞浜ホテル
  • 年月日: 2011-06-10
• [学会発表] 接着性を有する新規充填材料の象牙質面への接着強さ (2011)
  • 著者名/発表者名: 中沖靖子、付佳楽、角田晋一、池田考績、田中享、井上哲、佐野英彦
  • 学会等名: 第29回接着歯学会
  • 発表場所: 岡山大学
  • 年月日: 2011-01-25
• [学会発表] Does hemostatic treatment affects dentin bond strength of self-etch adhesive? The joint meeting of the Continental European Divison (CED) (2009)
  • 著者名/発表者名: Nakaoki Y, Sano H .
  • 学会等名: the Scandinavian Division (NOF) and the Israeli Division of the IADR
  • 発表場所: Munich center hall, Germany
  • 年月日: 2009-09-10