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2009 年度 実績報告書

歯髄保存療法への緑茶カテキン応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20592228
研究機関徳島大学

研究代表者

中西 正  徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (00217770)

研究分担者 湯本 浩通  徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (60284303)
細川 義隆  徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (90346601)
キーワードカテキン / 歯髄炎 / 歯髄細胞 / 抗炎症作用 / シグナル伝達経路 / サイトカイン
研究概要

本研究では、カテキンの培養歯髄細胞に対する抗炎症効果のメカニズムを解明するために、細菌関連因子刺激時の歯髄細胞におけるシグナル伝達経路について、カテキンが及ぼす影響を解析した。まず、ヒト培養歯髄細胞を用いて、各シグナル伝達経路特異的阻害剤で前処理後、Toll-like receptor(TLR)リガンドの一つであるPam3CSK4にて刺激したときのサイトカイン産生(IL-8, IL-6)を定量したところ、p38 MAP kinase, JNK/SAPKあるいはNF-κB阻害剤にてその産生が抑制された。また、Pam3CSK4刺激時の培養歯髄細胞におけるシグナル伝達物質のリン酸化をウエスタンブロット法にて検討したところ、ERK1/2, p38 MAP kinase, JNK/SAPKのリン酸化が認められ、cytosolにおいてNF-κBとcomplexを形成するIκBαのリン酸化も認められた。さらに、カテキン(エピガロカテキン3ガレート(EGCG)およびエピカテキンガレート(ECG))の影響について検討したところ、Pam3CSK刺激によるERK1/2, p38 MAP kinase, JNK/SAPKのリン酸化ならびにIκBαのリン酸化が抑制された。その効果は、EGCGの方がECGより強かった。これらの結果から、Pam3CSK4刺激した培養歯髄細胞において、NF-κBやERK1/2, p38 MAP kinase, JNK/SAPK経路が活性化され、IL-8, IL-6などのサイトカイン産生が増強されるが、これらのシグナル伝達経路の活性化はカテキンにより抑制されることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Roles of TLR2, TLR4, NOD2, and NOD1 in pulp fibroblasts2009

    • 著者名/発表者名
      Hirao K, et al.
    • 雑誌名

      Journal of Dental Research 88

      ページ: 762-767

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Catechins inhibit CCL20 production in IL-17A-stimulated human gingival fibroblasts2009

    • 著者名/発表者名
      Hosokawa Y, et al.
    • 雑誌名

      Cellular Physiology and Biochemistry 24

      ページ: 391-396

    • 査読あり
  • [学会発表] TLRリガンド刺激したヒト培養歯髄細胞におけるIL-6, CXCL10産生をインターフェロンγは増強させる2009

    • 著者名/発表者名
      武川大輔, 他
    • 学会等名
      日本歯科保存学会 2009年度秋季学術大会(第131回)
    • 発表場所
      仙台国際センター(宮城県)
    • 年月日
      2009-10-31
  • [学会発表] ヒト歯髄細胞における炎症関連因子発現に対するカテキンの影響2009

    • 著者名/発表者名
      中西正, 他
    • 学会等名
      日本歯科保存学会 2009年度春季学術大会(第130回)
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター(北海道)
    • 年月日
      2009-06-11
  • [学会発表] カテキンの培養歯髄細胞における抗炎症効果に関与するシグナル伝達機構の解析2009

    • 著者名/発表者名
      湯本浩通, 他
    • 学会等名
      第30回日本歯内療法学会学術大会
    • 発表場所
      都市センターホテル(東京都)
    • 年月日
      2009-04-25

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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