| 研究概要 |
実験方法は前年どおりに茶褐色の鶏卵面に8箇所の漂白剤塗布部位を設定した後、あらかじめ写真と測色器によってコントロールのL,a,bを測定した。その後過酸化尿素を主成分とした漂白剤(ナイトホワイトエクセル)および、過酸化水素を主成分とした漂白剤(ピレーネ)を用いて漂白を行った。漂白に対しては、ハロゲン光(PENCURE)とKTPレーザーの併用使用をおこない、ハロゲン光単独照射との違いを検討した。その際ハロゲン光とKTPレーザーの照射順に違いが生じるかを検討するためにハロゲン光照射後にKTPレーザーの照射を行ったグループと、KTPレーザーの照射後にハロゲン光の照射を行ったグループに分別した。
全ての試料は実験終了後に測色し写真撮影を行った。
実験条件は、KTPレーザーではレーザー出力を3Wに固定し、それぞれの漂白剤塗布面に2箇所ずつ、1分30秒、3分、5分、10分間の照射をおこなった。、ハロゲン光でも同様に、1分30秒、3分、5分、10分間の照射とした。その後、漂白剤を塗布した歯面の変化を観察した後37℃の恒温層に半日保存した。
それぞれの試料は作用終了後に肉眼にて漂白の有無を観察した後、写真撮影、測色をおこなった。
その結果、ナイトホワイトエクセル、ピレーネ共に1分30秒で全ての試料に漂白効果が認められた。またその効果は3分以上になると明確な漂白効果が確認された。この効果はハロゲン光とKTPレーザーの照射順序の違いには影響せず、ハロゲン光とレーザーのどちらを先に照射しても明確な違いは認められなかった。
これまで得られた結果からKTPレーザーは単独使用では期待される漂白促進効果は認められなかったが、従来のハロゲン光と併用することで漂白効果の向上や漂白時間の短縮が可能になるものと推測された。
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