研究課題/領域番号 |
20592242
|
研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
平山 聡司 日本大学, 松戸歯学部, 准教授 (70189869)
|
研究分担者 |
谷本 安浩 日本大学, 松戸歯学部, 准教授 (40312045)
宇都宮 忠彦 日本大学, 松戸歯学部, 准教授 (50297850)
|
キーワード | 自己硬化型リン酸カルシウムセメント / 四リン酸カルシウム / 二リン酸カルシウム / 根管穿孔 / 穿孔部封鎖材 / MTA |
研究概要 |
リン酸カルシウムセメント(CPC)とMineral Trioxide Aggregate(MTA)の生体親和性と硬組織誘導能を評価することを目的にヒト歯髄細胞と骨芽細胞に対する細胞増殖能とALP活性について実験を行った。 <実験方法>(1)細胞増殖能:ヒト歯髄細胞及び骨芽細胞を96穴プレートに1%FCS添加α-MEM培地を用いて1.0×10^4個/well播種し、24時間培養を行った。CPCとMTAを練和後、10cm culture dishに静置し硬化させ、10%FCS添加α-MEM培地と、同培地にβ-グリセロリン酸、アスコルビン酸を添加した石灰化誘導培地の2種類に24時間浸漬させた後の上清を抽出した。24時間培養後培地をセメント上清に代え、24、48および72時間後の細胞数をCell counter kitを用いマイクロプレートリーダーにて波長415nmにおける吸光度を測定した。(2)ALP活性の測定:CPCとMTAを練和後、35mm culture dishに静置し硬化させα-MEM培地と石灰化誘導培地の2種類を用いて最長18日間培養した。 <結果>(1)細胞増殖試験:歯髄細胞におけるα-MEM培地群では、CPCとMTAは対照群に比べ細胞増殖率の低下が認められた。しかし石灰化誘導培地群では、MTAとCPCは共に対照群と比べ24、72時間では増殖率の低下がみられたが、48時間では増加していた。一方骨芽細胞ではα-MEM培地群、石灰化誘導培地群で、MTAとCPC共に24、48時間で対照群に比べて高い増殖率を示したが、72時間では低下していた。(2)ALP活性:12、15および18日間培養した結果、石灰化誘導培地群では、対照群に比べ有意差は認められなかった。α-MEM培地群では、CPCは対照群と有意差は無かったが、MTAは、15、18日において対照群に比べてALP活性の増加が認められた。
|