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2008 年度 実績報告書

口腔インプラントは在宅・介護現場における要介護高齢者の口腔ケアの妨げになる?

研究課題

研究課題/領域番号 20592264
研究機関岡山大学

研究代表者

荒川 光  岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (30304314)

研究分担者 窪木 拓男  岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00225195)
松香 芳三  岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (90243477)
完山 学  岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (90294420)
山崎 聖也  岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 医員 (40444666)
キーワードインプラント / 高齢者 / 追跡調査 / 要介護 / 在宅 / 追跡不能患者 / 累積生存率
研究概要

口腔インプラント治療を受けた高齢者に起こる問題点を抽出するため,65歳以上のインプラントリコール患者を対象とした診療録ベースの後ろ向きコホート研究を行った.そして,高齢者の追跡不能患者の詳細を検討するために,現在年齢65歳以上のインプラント患者に診療ベースのリコール横断調査を行った.
<方法>
・過去17年間に当科で口腔インプラント治療を受けたインプラント埋入時年齢65歳以上の全患者61名(男/女:30/31名,平均機能期間:3.3±3.6年)を対象とした.
・これらの患者群に性別,欠損部位,機能期間をマッチングさせた65歳未満のインプラント患者122名を当科の全インプラント患者から抽出した.
・インプラント体の生存はLog-rank testを用いたITT解析で評価した.
・なお,本研究は岡山大学大学院倫理委員会の承認を得て行った(#213).
・過去17年間に当科でインプラント最終上部構造を装着した現在年齢65歳以上の患者80名(平均年齢72.7歳)に連絡をとり,リコールを行った.
<結果>
・65歳以上の高齢者と65歳未満の患者の15年累積生存率に有意差を認めた(p<0.05),しかし,追跡不能患者が65歳以上に多かったことが本結果に影響を与えている可能性が強く示唆された.
・現在年齢65歳以上の患者80名のうち70%の患者はリコール継続中であったのに対し,27.5%の患者は現在追跡できていなかった.
・現在追跡ができない高齢インプラント患者22名のうち,4割の患者が何らかの全身状態の変化が原因で追跡できないということがわかった.
高齢者では,認知症や悪性腫瘍,脳血管障害といった全身状態の変化によりリコールに応じられなくなり,その後予後を追跡できなくなる患者が少なくないことが明らかとなった,今後は,加齢に伴い全身疾患を患った患者や要介護の状態になった高齢者の在宅,施設訪問による予後調査を行い,高齢インプラント患者の問題点をさらに明確にし,その対応策に関しても模索していく予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 加齢が口腔インプラント義歯の予後に及ぼす影響に関する疫学調査2008

    • 著者名/発表者名
      野田欣志ら
    • 雑誌名

      日本口腔インプラント学会誌 21(3)

      ページ: 62

  • [学会発表] 口腔インプラント治療を受けた高齢者の長期予後評価2008

    • 著者名/発表者名
      荒川光, 山崎聖也, 野田欣志, 木村彩, 完山学, 松香芳三, 窪木拓男
    • 学会等名
      第28回(社)日本口腔インプラント学会中国・四国支部総会・学術大会
    • 発表場所
      広島
    • 年月日
      2008-12-07

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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