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2010 年度 実績報告書

骨親和性ナノテクチャーインプラントの開発とその骨形成の遺伝子ネットワークの解析

研究課題

研究課題/領域番号 20592289
研究機関日本大学

研究代表者

佐藤 吉則  日本大学, 歯学部, 教授 (70060051)

研究分担者 稲毛 俊彦  日本大学, 歯学部, 准教授 (90096769)
桑田 文幸  日本大学, 歯学部, 教授 (60120440)
キーワード歯学 / ナノ材料 / シグナル伝達 / 蛋白質 / 核酸
研究概要

チタンは人工関節や,歯科用インプラントなどの材料に最も多く用いられている生体無機材料である。しかし,機械的加工を行ったままのチタン表面は,骨芽細胞との親和性が低いために様々の方法でチタン表面を改質してosseointegrationを高める試みが行われている。本研究では高強度フェムト秒レーザーをチタン表面に照射することによってナノ表面チタンを作成した。この表面に骨髄間質細胞を培養し,細胞の増殖および分化を観察し機械表面チタンと比較検討した。
走査型レーザー顕微鏡による観察では,ナノ表面チタンは機械表面チタンに比べ,約2倍の表面粗さを示した。ナノ表面チタンを用いた細胞培養では,培養後7日目では細胞数は培養後3日目の約2倍,培養後10日では約3倍に増加した。機械表面チタンを用いて培養したものでは培養後10日目においても細胞数は増加しなかった。ナノ表面チタンを用いて培養を行い,コラーゲンおよびオステオカルシン抗体を用いた免疫組織化学においては、培養後3日目では,コラーゲン陽性細胞はオステオカルシン陽性細胞よりも多く,培養後7日目ではほぼ等しかった。培養後10日目ではオステオカルシン陽性細胞とコラーゲン陽性細胞との割合は逆転し,オステオカルシン陽性細胞はコラーゲン陽性細胞よりも増加した。機械表面チタンではコラーゲン陽性細胞は10日目においてもオステオカルシン陽性細胞の数を超えなかった。以上のことから本ナノ表面チタンは,骨芽細胞系細胞の増殖および分化を促進するものと考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] インプラント用チタン上で培養した骨芽細胞の分化に関する研究2010

    • 著者名/発表者名
      稲毛稔彦
    • 雑誌名

      日大歯学

      巻: 84 ページ: 111-126

    • 査読あり
  • [学会発表] The regeneration of bone Via Nanoscopic Poss-collagen Nano-surface Ti Implant for bone2010

    • 著者名/発表者名
      T.Inage
    • 学会等名
      International Association for Dental Research
    • 発表場所
      Barcelona, Spain
    • 年月日
      2010-07-17

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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