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2009 年度 実績報告書

生分解性ポリマーステントを利用した口腔軟組織再建

研究課題

研究課題/領域番号 20592297
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

立川 敬子  東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 講師 (70236537)

キーワード生分解性ポリマー / ポリ乳酸 / 軟組織再建 / 歯科インプラント
研究概要

本研究は、生分解性高分子材料を利用して、天然歯およびインプラント周囲に審美的な形状と十分な厚みのある線維性結合組織を誘導することを目的とする。このために、生分解性高分子のステントを作製し、その分解にともなう周囲組織の反応を観察する。最終的には、安定した線維性結合組織で予定した形状を得ることが目標である。したがって、昨年度の実験は直径5mm、厚さ2mmポリ乳酸の多孔性ディスクでおこなったが、今年度は形状をかえてその組織内変化を検討した。
方法:
1.直径5mmで厚さは2mm、4mm、6mmに成形したポリ乳酸ディスク、および直径を5mm、10mmとし厚さは2mmに成形したポリ乳酸ディスクを準備した。
2.ラット頚部皮膚に切開を加え、頭蓋骨膜組織にポリ乳酸ディスクを縫合固定した。
3.観察期間を実験後4,8,12週とし、超音波診断装置を用いた皮膚の上からの観察のほか、12週時点での病理組織学的検討をおこなった。
結果:
ポリ乳酸ディスクの表面は粗な結合組織で覆われ、ラット頭蓋骨膜に重ねられた部位は厚い線維性瘢痕で連結しており、スムーズに移行していた。組織学的には、厚さ2mmの標本ではポリ乳酸ディスクの中空内部に新生血管と線維組織の浸潤が認められたが、厚みが増すに従い内部への細胞・組織成分の浸潤が少なかった。
今後は、本材料表面への細胞接着、増殖、分化を促進するための処理、および内部に細胞・組織が侵入しやすい三次元的構造を検討する必要があると考えられる。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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