研究課題
基盤研究(C)
解剖実習用遺体から摘出した成人下顎骨を脱灰し,オトガイ孔付近を走行する神経の形態を観察した。下顎管を走行する下歯槽神経の本幹はオトガイ孔内部で弓状に後ろ向きに方向を変えオトガイ孔から出てオトガイ神経となるが,反転部で前方に向けて切歯枝が分岐し,骨内を前走する様子が観察された。前歯枝は分岐部付近では1mm以上の太さを有するが,X線画像に現れないため走行状態を把握しにくい。犬歯部に人工歯根を埋入する際には十分な注意が必要である。