研究概要 |
前年度の結果を踏まえ、本年度はエトキシ化ビス-フェノールAジメタクリレートのエトキシ化率の異なる2種類のモノマー(n+m=4、10)の配合率や化学的組成をさらに発展させ変化させた混合モノマーおよびフィラー組成についての検討を行った。 フィラーとして、平均粒径0.3,0.5,1.0μmのサブミクロンフィラー(高純度合成球状石英)およびハイブリッドフィラー(50nmと1μmの混合物)を使用する。それぞれをγ-MPTSにてシラン処理を行い、混合モノマーの最適組成数種類および光重合開始剤を用いて、自動公転式スーパーミキサー(平成20年度購入)を用いてフィラーを混合し光重合型コンポジットレジンを試作した。試作したコンポジットレジンについて、操作性の指標として、コーンプレート型回転粘度計(現有設備)を用いてレジンペーストの粘度を調べ、フィラーの組成、充填率等の検討を行った。また、試作したコンポジットレジンについて、超高速・高精度レーザー変位計(HL-C2、前年度購入)を用いて重合収縮率を測定し、曲げ強さ、圧縮強さ、間接引張強さなどの機械的性質を調べた結果、強度に優れ、粘性の小さな組成を見出した。
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