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2009 年度 実績報告書

歯髄幹細胞を用いた歯周組織再生の可能性

研究課題

研究課題/領域番号 20592315
研究機関鶴見大学

研究代表者

五味 一博  鶴見大学, 歯学部, 准教授 (10178460)

キーワード歯髄幹細胞 / 歯周組織再生 / トリチウム(3H)サイミジン / SRTO-1 / FGF-2 / 組織工学 / CD44 / CD90
研究概要

これまでに我々は歯髄細胞中に含まれる歯髄幹細胞を用いた歯周組織の再生を目的として研究を重ねてきた。これまでの研究でヒト歯髄およびラット歯髄をFGFで刺激することで、SRTO-1陽性の歯髄幹細胞と考えられる細胞が増殖することを示した。またヌードマウス皮下にこれらの細胞を移植することで骨等の形成を認めている。しかし歯髄組織中から数少ない歯髄幹細胞を効率よく採取するには、歯髄中のどの部位に幹細胞が多く含まれているかを知ることは重要である。そこで平成20年度の科学研究費課題において歯髄における幹細胞の分布状態を知ることを目的にマウスにトリチウム(3H)サイミジンを用いて分裂の盛んな細胞の存在部位を調べた。その結果、歯根部歯髄と比較して歯冠部歯髄に分裂が盛んな歯髄幹細胞と思われる細胞が多数認められた。また、細胞の局在は象牙芽細胞から離れた位置に観察され、歯髄の中央部に認められた。以上の結果から判断し、歯髄を採取する場合には歯冠部より採取することで歯髄幹細胞を確実に採取できることがわかた。この結果に基づき歯髄細胞を採取し培養した後、CD34,44,45,90について表面抗原をフローサイトメーターにて分析を行ったところ、CD44,CD90はポジティブであり、血液幹細胞系であるCD34,CD45はネガティブであった。以前に行った免疫染色によりSTRO-1が陽性であったことを加味して考えると、歯髄細胞中には間葉系の歯髄幹細胞が存在し、FGFにより増幅されることが明らかとなった。平成22年度においては得られた歯髄幹細胞を実験動物であるラットの顎骨に形成した歯周組織欠損部に移植し、歯周組織の再生状態について組織学的に観察することを予定している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Effects of basic fibroblast growth factor on the development of the stem cell properties of human dental pulp cells2009

    • 著者名/発表者名
      Morito A, Kida Y, Suzuk K, Inoue K, Kuroda N, Gomi K, Arai T, Sato T
    • 雑誌名

      Arch Histol Cytol 72

      ページ: 51-64

    • 査読あり

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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