研究課題/領域番号 |
20592320
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
菅野 勇樹 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80451813)
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研究分担者 |
小笠原 徹 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (20359623)
矢野 文子 東京大学, 大学院・医学系研究科, 特任助教 (80529040)
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キーワード | β-catenin / PTH / PTH/PTHrP受容体 / 骨再生 |
研究概要 |
本研究の目的は、骨形成作用を持つPTHシグナルとその受容体に結合するβカテニンとの相互作用による骨代謝調節機構の存在およびその作用を解明することである。相互作用による骨形成促進機能が解明されることにより、更にはより効果が強く副作用の少ないPTH関連骨形成促進剤の開発に結びつけることを考えている。 これまでの骨芽細胞におけるPTH受容体へのβカテニンの結合の確認とその部位の同定とβカテニンによるPTHシグナル伝達調整機構の解析の結果を得て、今年度は変異体βカテニンおよび変異体PTH受容体による骨芽細胞の増殖・分化への影響とWntシグナルとPTHシグナルの相互作用の解析を行った。まず、恒常発現型細胞株の樹立のため、βカテニン結合部位C末欠損PTH受容体、βカテニン結合部位アミノ酸置換PTR受容体、βカテニンとPTR受容体結合タンパク発現を有するレンチウィルスベクターの3種類を構築し、発現と機能確認を行った。発現確認後、これを用いて骨芽細胞株MC3T3E1細胞における同蛋白の恒常発現骨芽細胞株を樹立した。 これらの恒常発現骨芽細胞株において、PTH投与したシグナルの変化をみるために、GsおよびGqシグナルのバランスをcAMP産生、カルシウムの取り込みを解析している。シグナルの変化とともに骨芽細胞株の増殖能・分化能を検討し、βカテニンによるPTHシグナルのコントロールと相互作用を明らかにする予定である。
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