研究分担者 |
平田 あずみ 大阪大学, 大学院・工学研究科, 特任研究員 (40263587)
三島 克章 山口大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (60304317)
山田 朋弘 高知大学, 教育研究部, 講師 (60335619)
森谷 徳文 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (60467751)
田畑 純 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (20243248)
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研究概要 |
従来のマウス下顎骨器官培養では培養期間の長期化および培養装置の工夫が必要である事が昨年度の結果から判明したため,本年度は歯胚器官培養で実績のあるTrowell培養器を用いたマウス下顎骨器官培養を行った.この方法に変更する事により培地交換が容易となり,培地使用量の減少にもつながった.また,従来14日間行っていた培養を28日間に長期化し、下顎第一臼歯歯胚の歯根形成状態の観察を行った.マイクロCTによる観察では個体差が比較的大きいものの,培養14日目と培養28日目では歯根形成状態に大きな変化を認めなかった.歯胚発育の悪い個体では歯胚下部の骨の除去が十分ではない場合が多く,この事からマウスからのサンプル採取・調整を一定にする事は困難である事が判明した.また,ヘパラナーゼの免疫組織細胞化学的局在結果より培養環境で歯根形成後期を再現する必要性があるが,培養28日では歯根形成後期まで再現する事は不可能であった. これらのサンプルを用いて,歯根形成過程のHertwig上皮鞘(以下HERS),歯小嚢細胞,間葉組織の増殖帯およびセメント芽細胞におけるソニックヘッジホック(SHH)とその下流にあたるGLI1,PTCHの局在,発現について免疫組織細胞化学的な手法を用いて昨年度に引き続き検索した.また本年度はこれらの因子に加えて、SHHと同様にパールカンより修飾制御されるFGFファミリーについても追加検討した.これらの因子の局在,発現結果は,他の報告で見られるin situ hybridizationの結果よりHERS,間葉組織の増殖帯に局在しているものと予想されるが,明確な結果を得られなかったので,今後も抗体の選択などを検討する必要がある.
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