研究分担者 |
村田 勝 北海道医療大学, 歯学部, 准教授 (00260662)
荒川 俊哉 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (40306254)
赤澤 敏之 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 産業技術研究本部工業試験場高分子・セラミックス材料グループ, 主幹 (80469692)
伊藤 勝敏 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (50433438)
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研究概要 |
1. 抜去歯からヒト歯髄採取の新技術の開発と細胞培養 歯の自動粉砕装置で抜去歯を5秒粉砕後にヒト歯髄が回収可能であった.採取歯髄を抗菌処理(ストレプトマイシン,ペニシリン,アムホテリシンB含有溶液に浸漬)後に細切して細胞増殖に成功した.従来の手動採取方法(所要時間:20-30分)に比べて,圧倒的短時間(5分)で細胞培養が可能になった. 2. 歯髄タンパク質の電気泳動とウェスタンブロッティング法による同定 BMP-2,NGF(神経栄養因子),HGF(肝細胞増殖因子)を検出した.BMP-2は主に未熟タイプで存在していた. NGFが高濃度に存在していたことと形態が組織傾斜してスフェロイド様であるから,神経再生に使用可能と考える. HGFの同定は,文献検索結果より初めてであり,科学的意義がある.血管再生に使用可能と考える. 3. 動物実験と組織標本観察 免疫不全のマウス背部皮下に,歯髄/象牙質複合体を移植した結果,一部に象牙質顆粒間に骨形成を確認した.なお,歯髄/セラミックスブロックは,細菌感染が起き歯髄組織の融解が観察された.抗菌管理が今後の課題である.
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