研究概要 |
平成23年度は昨年度に引き続き、咀嚼筋腱・腱膜過形成症における組織免疫染色および細胞のクローナリティー解析を行った。咀嚼筋腱・腱膜過形成症の検体で解析をしたのは2例であった。組織サンプルをまず,手術室から持って行き,サンプルを組織免疫染色用およびクローナリティー解析用にメスで切除して分けて実験室の-80℃に保存した。通法に従って組織切片を作製し,Smad8,Tenomodulin,GDF-5について免疫染色を行った。その結果,各分子はタンパク質レベルで強く発現しており,咀嚼筋腱・腱膜過形成症患者の腱組織での発現が確認された。とくに筋組織と腱組織の境界領域において発現が認められた。また,クローナリティー解析のポジティブコントロールとして当科における患者の検体を使用する予定であったが、該当患者がいなかった。一方で、昨年度行ったタンパク質解析より、collagen 6A1の発現が上昇していることがわかったため、2つのサンプルからタンパク質を抽出して,ウエスタンブロッティング法を行ったところ、1例において発現上昇していることを確認した。
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