研究概要 |
今年の科学研究費で行った研究は,歯原性腫瘍の各型式のついてNotch Signalの発現状況をIHCとISHによって検討し,今までの研究によって報告してきた,ameloblastoma, odontogenic carcinoma, odontogenic myxoma, ameloblastoc fibromaなどにおける発現状況と比較しながら,今回検討した腫瘍型における発現状況とその組織像の変化との関連について検討する事で,以下のような研究を行い,それぞれその成果を得る事ができた。 ◎Calcifying Cystic Odontogenic Tumorの症例に対し,Notch Signalの発現状況をIHCとISHによって検討し,その特異性を明らかにすることができた。 ◎Desmoplastic ameloblastomaの症例に対し,Notch receptorsとそのligandsの発現状況をIHCによって検討し,その特異性を明らかにすることができた。 ◎Squamous odontogenic tumorの1症例に対してNotch1,3,4, Jagged1,2とDelta1について,その発現状況をIHCの手法によって研究し,その特異的な発現状況を詳細に検討すると共に,その組織型との比較においてどのように働いているのかを明らかにできた。 ◎Calcifying cystic odontogenic tumortについてもNotch, Jagged等についてその発現状況を確認する事ができた。 今後は,今までに得られている,歯原性腫瘍におけるNotchシグナルの発現状況とその腫瘍性格に対する意味づけについて詳細な検討を加える所存である。その第一弾として,現在までに明らかにできた歯原性腫瘍の各型によって"Notchシグナル"の発現状況は異なるのかについて,症例数を増しての検討が重要である。そこで,より大きな病理組織診断Filesを用いて確認する事を考えている。その後は,それら得られた結果を通して,総合的に考察した
|