左側内側前脳束に6-OHDAを投与し作製した片側パーキンソン病モデルラットを用い、上口唇でホルマリンテストを行った場合の疼痛関連行動(PRB)と三叉神経脊髄路核尾側亜核でのc-Fos、およびERK陽性細胞数を検討した。その結果、右側の上口唇にホルマリンを注射した場合、PRBの第1相が減少したが、その時のERK陽性細胞数に有意な変化は認められなかった。一方、左側に注射した場合は、PRBの第2相が増加し、c-Fos陽性細胞数も増加した。したがって、片側パーキンソン病モデルラットの口腔顔面領域は痛覚過敏状態にあるが、痛みに対する反応行動は鈍くなっている可能性が示唆された。
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