研究課題/領域番号 |
20592374
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
石川 敏三 山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90034991)
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研究分担者 |
古川 昭栄 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (90159129)
仲西 修 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (50137345)
伊吹 京秀 京都府立医科大学, 医学系研究科, 講師 (90232587)
山本 美佐 山口大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (70379957)
松本 吉洋 山口大学, 大学院・医学系研究科, 非常勤研究員 (30364152)
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キーワード | 神経因性疼痛 / 神経可塑性 / 神経-グリア / 神経栄養因子 / p38-MAPK / 4-methylcathechol / magnetic field stimulation |
研究概要 |
神経因性疼痛の発生・維持のメカニズムには不明な点が多い.顔面の侵害情報の伝達と調節に主に関わる三叉神経尾側亜核の神経-グリア相互作用を始め、未だ基礎的知見の集積が現状である.今回、末梢神経損傷後のグルタメート神経系の過剰興奮及び立体的調節を担うGABA/Glycine含有ニューロンの脱抑制の関与を神経-グリア相互作用を含めた時系列的に解明を進めている。また神経栄養因子誘導による治療が予防的および慢性期に治療応用できるか否か検討中である。 1.培養細胞を用いた評価系確立:(1)ラット大脳皮質初代培養細胞系:磁気刺激が神経栄養因子、NGF, BDNF産生促進活性を有することが判明した(培養ラットアストロサイトでも同様)(2)細胞内シグナル伝達の修飾:4-メチルカテコール(4MC)及び磁気刺激共に、慢性痛モデルにおいて、その痛み緩和作用が、p38-MAPK阻害や抗BDNF投与で拮抗されたことから、その検証ができた。 2.フェノール化合物の探索および磁気刺激の周波数依存性特性: ラット歯髄神経障害後の痛覚過敏実験で、4-MCおよび磁気刺激の延髄三叉神経尾側亜核細胞の修復作用を検討した。また効果が認められた個体については、組織化学的解析を行う。磁気刺激治療器では、低周波に加え数Hz,数KHz、80MHzレベルの周波数のうち最適周波3種を設定し過敏症の治療効果が得られた。また染色データからGFAPやIBa-1で妥当な結果がえられたが、そのほか、pMAPKなども検討中である。効果が得られた時点で、特許申請したい。
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