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2009 年度 実績報告書

末梢神経損傷部への嗅神経被膜細胞(OEC)移植の有用性

研究課題

研究課題/領域番号 20592378
研究機関奥羽大学

研究代表者

高田 訓  奥羽大学, 歯学部, 教授 (40254875)

キーワード末梢神経 / 神経損傷 / 嗅神経 / 嗅神経被膜細胞 / 移植
研究概要

嗅上皮由来の神経幹細胞(NSCs;Neural stem cells)が豊富な嗅神経被膜細胞(OEC;olfactory ensheathing cells)には未分化のまま増殖する自己複製能がある。また、Schwann細胞には成長因子や栄養因子、細胞接着分子(NCAM;neural cell adhesion molecule)の生産能がある。これらの文献から本研究では、OEC(同種新鮮NSCs)移植が末梢神経損傷の修復方法として有効であるかを検索するためにラット下歯槽神経損傷部への同種新鮮OEC移植後のSchwann細胞の再生・分化・誘導様相および軸索再生を明らかにすることを目的とした。
実験にはwistar系ラットを用い、下歯槽神経切断損傷モデル(奥羽大学歯学誌33:195-206 2006.)に準じ、オトガイ神経をオトガイ孔から露出した部分で切断し、さらにオトガイ孔に小穿孔を加え完全な神経損傷モデルとした。一方、移植するOECの採取は同種wistar系ラットの頭蓋骨側方から嗅球前方下部の鼻腔側壁を開窓し、鼻腔上壁に存在する嗅上皮をマイクロ手術用顕微鏡下に鼻腔粘膜とともに摘出した。採取した嗅上皮を神経損傷モデルのオトガイ孔部に移植し経過観察を行っている。移植した嗅上皮と移植された下歯槽神経の経過について、形態的観察を行った結果、移植した嗅上皮は単純に線維化あるいは肉芽組織化せず、経時的にSchwann細胞の侵入を示唆する所見が観察された。また、免疫染色では変性あるいは壊死する神経線維のほかに再生神経線維に陽性を示す所見が観察されている。さらに経過を観察するとともに、ここまでの成果は平成22年に報告予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 筋組織の外科的侵襲後の筋機能回復過程2009

    • 著者名/発表者名
      宮下照展
    • 雑誌名

      奥羽大学歯学誌 36

      ページ: 149-156

    • 査読あり
  • [学会発表] 当科における神経疾患に関する臨床統計的検討2010

    • 著者名/発表者名
      常盤賢市
    • 学会等名
      口腔顔面神経機能学会
    • 発表場所
      大阪歯科大学附属病院
    • 年月日
      2010-02-27

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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