| 研究課題/領域番号 |
20592394
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| 研究機関 | 新潟大学 |
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研究代表者 |
大島 邦子 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (80213693)
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| 研究分担者 |
大島 勇人 新潟大学, 医歯学系, 教授 (70251824)
三富 智恵 新潟大学, 医歯学系, 助教 (00313528)
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| キーワード | 他家移植 / 歯髄 / 歯根膜 / BrdU / GFP / オステオポンチン / ペリオスチン / LRCs |
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| 研究概要 |
今回我々は胎生期BrdUラベリング法を歯の他家移植に応用し、歯の移植後の歯髄と歯周組織再生過程におけるLabel-retaining cells(LRCs)の動態を観察すると共に、GFPマウスを用いて移植後の治癒過程におけるドナーとホストの関わりを検索した。
妊娠ICRマウスに3日間BrdUを腹腔内投与し、ラベルマウスと非ラベルマウス間で上顎第一臼歯を深麻酔下で抜去後、相互に他家移植した。術後3日～8週後にアルデヒド系固定液で灌流固定し、EDTA脱灰後、パラフィン切片を作製し、象牙芽細胞分化マーカーとして抗ネスチン、接着性骨基質タンパク質として抗オステオポンチン(Opn)、抗BrdU抗体を用いた免疫染色、歯根膜のマーカーとしてペリオスチンmRNA、Opn mRNAを施し光顕で観察した。さらに、GFPマウスと野生型マウス間で他家移植を行い、術後2週後の標本を観察した。
移植後2週の歯髄腔には、免疫拒絶反応群、象牙質形成群、象牙質+骨組織混在群の3通りの治癒パターンが観察された。ラベル歯の移植群において、再生象牙芽細胞が観察される部位には歯髄中央部にはLRCsが観察されたのに対し、骨組織形成部位にはLRCsは観察されなかった。一方、非ラベル歯の移植群では、歯髄腔にはLRCsは観察されなかった。以上より、歯の移植後にドナーのLRCsが歯髄中央部に維持されると象牙質形成が惹起されることが明らかとなった。また、GFPマウスの解析により、移植歯の歯髄は内皮細胞と遊走性間葉細胞を除きドナーの細胞で構成されており、歯周組織はマラッセの上皮遺残以外はホスト細胞に置き換わってきた。一方、歯髄治癒過程において、Opn mRNAおよびペリオスチンmRNAの発現が見られた。
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