研究分担者 |
福永 智広 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (70362994)
松口 徹也 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10303629)
宮脇 正一 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (80295807)
吉田 礼子 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (60244258)
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研究概要 |
1)MyD88ノックアウトマウスを用いた矯正学的歯の移動における炎症様反応機構の解明:MyD88(+/-)C57BL/6マウスを交配させ,出生したMyD88(-/-)マウスを用いた矯正力負荷実験を行う予定であったが,MyD88(-/-)マウスの減弱した免疫能のため,in vivoの計画は実行不可能であった.よって,MyD88(-/-)C57BL/6マウス新生仔頭蓋骨由来の骨芽細胞に機械的刺激を加えたときのケモカインの発現について,実験を進めることとした.MyD88(-/-),MyD88(+/+)およびMyD88(+/-)C57BL/6新生仔マウスを屠殺後,採取した頭蓋骨をコラゲナーゼ処理し,1〜2週間培養し骨芽細胞を採取した.骨芽細胞に機械的刺激(10g/cm^2,20min)を負荷し,MIP-2の発現をリアルタイムPCRで定量した.しかし,どのタイプでもMIP-2のmRNA発現誘導量に有意差が見られなかった,現在,MyD88(+/+)C57BL/6マウスの分化誘導後の骨芽細胞において,機械的刺激による炎症性ケモカイン(RANTES,MCP-1,MIP-1β)のmRNA発現をリアルタイムPCRで定量中である. 2)実験的歯周炎モデルを用いた矯正的歯の移動における炎症性反応機構の解明:野生型およびCot/Tpl2(-/-)マウスを用いた実験的歯周炎モデル実験を行い,LPS/TLR4/MyD88シグナルの役割を検討した.LPS/TLR4/MyD88シグナルによる歯槽骨吸収の下流シグナル分子としてCot/Tpl2を同定し,また,LPS/TLR4/MyD88シグナルが矯正的歯の移動度を抑制する分子機構を解明した.それぞれの研究成果は,J Periodont.Res.誌,European journal of oral sciences誌に掲載された.
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