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2008 年度 実績報告書

薬物性口内炎におけるプロスタグランジンの役割の解明と新しい口腔ケア法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 20592416
研究機関日本歯科大学

研究代表者

河上 智美  日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (30277595)

研究分担者 苅部 洋行  日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (50234000)
小方 清和  日本歯科大学, 生命歯学部, 准教授 (90257006)
キーワード歯学 / プロスタグランジン / 口内炎
研究概要

小児期悪性腫瘍の治療の際に用いられる抗腫瘍薬の副作用として口内炎や歯の形成障害が認められる。多様な疾患に関与するPGE_2は、炎症の発症にも関係が深い。今回は、悪性腫瘍の治療の際に口腔内でどのような変化が起こるかを調べるために、化学療法でよく用いられる抗腫瘍剤のうちシクロフォスファミドを選択し、成長期のマウスを用いて、歯周組織でのPGE_2の産生の変化および歯根形成など歯周組織に対する影響を検討した。
研究には、歯根形成開始時期にあたる小児期のマウスを用い、対照群と実験群の2群に分け、抗腫瘍薬のシク
ロフォスファミドを選択し、30mg/kgとなるように腹腔内投与した。薬剤投与後4日および8日後にネンブタール深麻酔下にて、潅流固定を行い頭蓋部の試料を採取した。採取された試料から舌や顎骨などの軟組織および硬組織の試料を採取し、必要に応じて脱灰など処理を行った後、HEおよび免疫組織学染色を行って、歯周組織の変化や歯根形成中の象牙芽細胞の変化および歯根の形態への影響を観察した。軟エックス写真から歯根形成の抑制が認められた。軟組織でのPGE_2の産生については現在検討中である。
この研究を行うことにより、抗腫瘍剤によってPGE_2の産生が口腔内ではどのような動態を示すかを明らかにし、抗腫瘍剤によるPGの合成と口内炎発症の関係について検討する。悪性腫瘍治療中の副作用の1つである口内炎は、患児らが食事や睡眠などの基本的な生活を送っていく上で疼痛や口腔清掃不良といった支障を与える原因の1つとなっていることが多い。このようなストレスが患児のQOLを著しく低下させているので、PGの合成のコントロールを行うことができ口内炎が予防されれば、患児の苦痛の軽減ができる可能性があると考えている。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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